Dyslipidemia/ja: Difference between revisions
Dyslipidemia/ja
Created page with "=== HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン) === スタチンはコレステロールの生合成に使われるヒドロキシメチルグルタリル(HMG)CoA還元酵素を競合的に阻害する薬で、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチンなどがある。これらの薬剤はLDL-C値を低下させる作用があ..." Tags: Mobile edit Mobile web edit |
Created page with "=== ATP クエン酸リアーゼ阻害薬 === ベンペド酸は、ATPクエン酸リアーゼにおいてスタチンより上流のコレステロール合成経路に作用する。この酵素はミトコンドリアからのクエン酸を用いてアセチル-CoAを合成する。" Tags: Mobile edit Mobile web edit |
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スタチンはコレステロールの生合成に使われるヒドロキシメチルグルタリル(HMG)CoA還元酵素を競合的に阻害する薬で、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチンなどがある。これらの薬剤はLDL-C値を低下させる作用があり、CVD死亡率、CVD罹患率、総死亡率の低下にも関係している。これらの薬剤はHDL-C値にもわずかながら影響を及ぼす。 | スタチンはコレステロールの生合成に使われるヒドロキシメチルグルタリル(HMG)CoA還元酵素を競合的に阻害する薬で、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチンなどがある。これらの薬剤はLDL-C値を低下させる作用があり、CVD死亡率、CVD罹患率、総死亡率の低下にも関係している。これらの薬剤はHDL-C値にもわずかながら影響を及ぼす。 | ||
=== レジン類 === | |||
レジン類は胆汁酸封鎖剤であり、胆汁酸の腸への再取り込みを阻害することにより、胆汁酸の糞便中への排出を増加させ、失われた胆汁酸の代わりに肝臓でのコレステロールの利用を促進する。樹脂にはコレスチラミン、コレスチポール、コレスバレムなどがあり、いずれもLDL-Cを減少させる一方、HDL-C値をわずかに上昇させる。Lipid Research Council - Cardiovascular Primary Prevention Trial(LRC-CPPT)でも、これらの薬剤を単独で使用した場合、心血管系の転帰を改善することが示された。 | |||
===[[Fibrate/ja|フィブラート]]系 === | |||
=== [[Fibrate]] | フィブラートのコレステロール低下作用は、ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体αと呼ばれる核内受容体を活性化する能力によるものである。フィブラート系薬物には、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ベザフィブラートなどがあり、トリグリセリドを減少させ、HDL-Cを増加させ、LDL-Cを減少させる作用があるが、どの薬物を使用するかによって異なる。FIELD試験では、フェノフィブラートが冠動脈血行再建術および非致死的心筋梗塞を減少させることが示された(ただし、[[Type 2 diabetes/ja|2型糖尿病]]患者では減少しなかった)。 | ||
=== PCSK9阻害薬=== | |||
PCSK9阻害薬は、プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型([[PCSK9/ja|PCSK9]])と呼ばれるLDLの分解に重要なタンパク質を標的とするモノクローナル抗体である。これらの薬剤はLDL-Cを減少させ、HDL-Cを増加させ、トリグリセリドを減少させ、リポ蛋白(a)を減少させる。FOURNIER試験とODYSSEY試験では、これらの薬剤が心血管イベントのリスクも低下させることが示された。 | |||
=== コレステロール吸収阻害薬 === | |||
=== | エゼチミブはコレステロールの腸管吸収を阻害し、単独またはスタチン系薬剤と併用することができる。心血管イベントに関しては、慢性腎臓病患者にシンバスタチンとエゼチミブを併用した場合、プラセボと比較して血管イベントと主要アテローム性動脈硬化性イベントが減少した。この同じ組み合わせは、急性冠症候群後の患者において、死亡、主要冠動脈イベント、非致死的脳卒中を減少させることも示された。 | ||
=== [[Icosapent ethyl/ja|イコサペントエチル]] === | |||
=== [[Icosapent ethyl]] === | イコサペントエチルは魚油由来のオメガ3脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)を主成分とし、トリグリセリドの肝生成を低下させる。REDUCE-IT試験では、スタチン治療を受けている患者に1日4gのイコサペントエチルを投与したところ、主要心血管系イベントの減少がみられた。 | ||
=== ミクロソーム・トリグリセリド・トランスファー・プロテイン阻害薬=== | |||
== | [[Lomitapide/ja|ロミタピド]]は、ミクロソーム・トリグリセリド転移蛋白(MTP)を阻害する作用があり、その結果、血漿中のLDL濃度を低下させる。 | ||
[[Lomitapide]] | |||
=== ATP クエン酸リアーゼ阻害薬 === | |||
=== ATP | [[Bempedoic acid/ja|ベンペド酸]]は、ATPクエン酸リアーゼにおいてスタチンより上流のコレステロール合成経路に作用する。この酵素はミトコンドリアからのクエン酸を用いてアセチル-CoAを合成する。 | ||
[[Bempedoic acid]] | |||
=== コレステリルエステル転移蛋白阻害薬=== | === コレステリルエステル転移蛋白阻害薬=== |