Tamarind/ja: Difference between revisions

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Tamarind/ja
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葉の[[:en:extract|抽出物]]には、[[Lupeol/ja|ルペオール]][[catechin/ja|カテキン]][[epicatechin/ja|エピカテキン]][[quercetin/ja|ケルセチン]][[isorhamnetin/ja|イソラムネチン]]が含まれている。超高性能液体クロマトグラフィー分析により、タマリンドの種子にはカテキン、[[procyanidin B2/ja|プロシアニジンB2]][[caffeic acid/ja|カフェ酸]][[ferulic acid/ja|フェルラ酸]][[chloramphenicol/ja|クロラムフェニコール]][[myricetin/ja|ミリセチン]][[Morin (flavonol)/ja|モリン]]、ケルセチン、[[apigenin/ja|アピゲニン]][[kaempferol/ja|ケンフェロール]]が含まれていることが明らかになった。
[[Lupeol]], [[catechin]]s, [[epicatechin]], [[quercetin]], and [[isorhamnetin]] are present in the leaf [[extract]]. Ultra-high performance liquid chromatography analyses revealed that tamarind seeds contained catechin, [[procyanidin B2]], [[caffeic acid]], [[ferulic acid]], [[chloramphenicol]], [[myricetin]], [[Morin (flavonol)|morin]], quercetin, [[apigenin]] and [[kaempferol]].
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種子は、[[Scarification (botany)/ja|傷つけたり]]短時間茹でたりすることで[[Germination/ja|発芽]]が促進される。乾燥した状態であれば、数か月間発芽能力を維持する。
Seeds can be [[scarification (botany)|scarified]] or briefly boiled to enhance [[germination]]. They retain their germination capability for several months if kept dry.
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タマリンドは、インドネシア、マレーシア、スリランカ、フィリピン、カリブ海諸国、太平洋諸島で長年[[Naturalisation (biology)/ja|帰化]]している。[[:en:ASEAN]]諸国ではタイが最大の栽培面積を持ち、次いでインドネシア、ミャンマー、フィリピンが続く。東南アジアの一部地域では、タマリンドは「''asam''」と呼ばれる。インド全土、特に[[:en:Maharashtra|マハラシュトラ州]][[:en:Chhattisgarh|チャッティースガル州]][[:en:Karnataka|カルナータカ州]][[:en:Telangana|テランガーナ州]][[:en:Andhra Pradesh|アーンドラ・プラデーシュ州]][[:en:Tamil Nadu|タミル・ナードゥ州]]で栽培されている。インドの広大なタマリンド果樹園では、年間25万トンの果実が生産されている。
The tamarind has long been [[Naturalisation (biology)|naturalized]] in Indonesia, Malaysia, Sri Lanka, the Philippines, the Caribbean, and Pacific Islands. Thailand has the largest plantations of the [[ASEAN]] nations, followed by Indonesia, Myanmar, and the Philippines. In parts of Southeast Asia, tamarind is called ''asam''. It is cultivated all over India, especially in [[Maharashtra]], [[Chhattisgarh]], [[Karnataka]], [[Telangana]], [[Andhra Pradesh]], and [[Tamil Nadu]]. Extensive tamarind orchards in India produce {{convert|250000|t|ST|abbr=off}} annually.
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アメリカ合衆国では、主に南部州、特に南フロリダ州で商業用に導入された大規模作物であり(純生産量ではインドに次ぐ)、また街路樹、庭木、公園の木としても利用されている。
In the United States, it is a large-scale crop introduced for commercial use (second in net production quantity only to India), mainly in southern states, notably south Florida, and as a shade tree, along roadsides, in dooryards and in parks.
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アフリカの伝統的な食用植物であるタマリンドは、栄養改善、食料安全保障の強化、農村開発の促進、持続可能な土地管理を支援する可能性を秘めている。マダガスカルでは、その果実と葉が[[:en:Ring-tailed lemur|ワオキツネザル]]の大好物として知られており、利用可能であれば年間食料資源の50%を占めることもある。
A traditional food plant in Africa, tamarind has the potential to improve nutrition, boost food security, foster rural development and support sustainable landcare. In Madagascar, its fruit and leaves are a well-known favorite of the [[ring-tailed lemur]], providing as much as 50 percent of their food resources during the year if available.
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南アジアおよび熱帯世界全体で、タマリンドの木は観賞用、庭園用、換金作物として植栽されている。多くのアジア諸国で盆栽種として一般的に使用されており、世界の温帯地域では屋内盆栽としても栽培されている。
Throughout South Asia and the tropical world, tamarind trees are used as ornamental, garden, and cash crop plantings. Commonly used as a bonsai species in many Asian countries, it is also grown as an indoor bonsai in temperate parts of the world.
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==犬に対して{{Anchor|In dogs}}==
==犬に対して{{Anchor|In dogs}}==

Latest revision as of 10:52, 7 June 2025

タマリンド
Scientific classification edit
Kingdom: Plantae
Clade: Tracheophytes
Clade: Angiosperms
Clade: Eudicots
Clade: Rosids
Order: Fabales
Family: Fabaceae
Subfamily: Detarioideae
Tribe: Amherstieae
Genus: Tamarindus
L.
Species:
indica
Binomial name
indica
L. 1753
Synonyms
  • Cavaraea Speg. 1916
  • Cavaraea elegans Speg. 1916
  • Tamarindus erythraeus Mattei 1908
  • Tamarindus occidentalis Gaertn. 1791
  • Tamarindus officinalis Hook. 1851
  • Tamarindus somalensis Matteqi 1908
  • Tamarindus umbrosa Salisb. 1796

タマリンド(Tamarindus indica)は、熱帯アフリカ原産でアジアに帰化している、食用となる果実をつけるマメ科(Legume)の樹木である。Tamarindus属は単型であり、この種のみを含む。マメ科(Fabaceae)に属する。

タマリンドの木は、甘酸っぱい果肉を含む茶色の莢状の果実をつけ、世界中の料理で使われている。果肉は伝統医学金属磨きとしても使われる。木の材木は木工に利用でき、タマリンドシード油は種子から抽出できる。タマリンドの柔らかい若葉はインド料理フィリピン料理で使われる。タマリンドは多目的に利用されるため、世界中の熱帯および亜熱帯地域で栽培されている。

特徴

タマリンドは長寿で成長が中程度の樹木で、最大25mの樹冠高に達する。樹冠は不規則な花瓶のような形をしており、が密生している。この木は日当たりの良い場所でよく育つ。粘土質ローム質砂質の酸性土壌を好み、干ばつやエアロゾル塩(沿岸地域で見られる風によって運ばれる塩)に対して高い耐性を持つ。

常緑の葉は互生し、偶数羽状複葉である。小葉は鮮やかな緑色で、楕円形から卵形、羽状脈を持ち、長さは5cm未満である。木が成熟するにつれて、枝は一本の中心的なから垂れ下がり、樹木の密度と果実の収穫を最適化するために農業ではしばしば剪定される。夜間には小葉が閉じる。

熱帯種であるため、霜に弱い。対生する小葉を持つ羽状葉は、風になびくと波打つような効果を生み出す。タマリンドの木材は、硬い暗赤色の心材と、より柔らかい黄みがかった辺材で構成されている。

タマリンドの花は(目立たないが)咲き、赤と黄色の細長い花をつける。花は幅2.5cmで5弁、小さな総状花序をなし、黄色でオレンジまたは赤の縞模様がある。はピンク色をしており、4枚のもピンク色で、花が咲くと落ちる。

果実

フィリピンのサンパロック

果実は、長さ12〜15cmの硬い茶色の殻を持つ非裂開性豆果で、時に莢とも呼ばれる。

果実は肉厚でジューシーな酸味のある果肉を持つ。果肉が茶色または赤褐色になると熟している。アジアのタマリンドは莢が長く(6〜12個の種子を含む)、アフリカおよび西インド諸島の品種は莢が短い(1〜6個の種子を含む)。種子はやや扁平で光沢のある茶色をしている。果実は甘酸っぱい味がする。

歴史

語源

タマリンドという名前は、アラビア語の「تمر هندي」(tamr hindi、意味は「インドのナツメヤシ」)に由来する。中世初期の多くの薬草学者や医師は「tamar indi」と記し、中世ラテン語では「tamarindus」が使われ、マルコ・ポーロは「tamarandi」と記述している。

コロンビアニカラグアコスタリカエクアドルキューバドミニカ共和国グアテマラエルサルバドルホンジュラスメキシコペループエルトリコベネズエライタリアスペイン、そしてポルトガル語圏全体では、「tamarindo」と呼ばれている。これらの国々では、しばしば同名の飲料(または「agua de tamarindo」)を作るのに使われる。カリブ海地域では、タマリンドは時々「tamón」とも呼ばれる。

インドネシアのような東南アジアの国々では、「asam jawa」(ジャワの酸っぱい果実)または単に「asam」と呼ばれ、ティモールでは「sukaer」と呼ばれる。一方、フィリピンでは、フィリピン語で「sampalok」または「sampaloc」、セブアノ語で「sambag」と呼ばれる。タマリンド(Tamarindus indica)は、「マニラタマリンド」(Pithecellobium dulce)と混同されることがあるが、同じマメ科ではあるものの、マニラタマリンドはメキシコ原産の異なる植物で、現地では「guamúchili」として知られている。

分類

'Tamarindus indicaは、おそらく熱帯アフリカが原産であるが、インド亜大陸で非常に長い間栽培されてきたため、時にそこが原産であると報告されることもある。アフリカでは野生で生育している。アラビアでは、オマーン、特にドファールで野生で生育しており、そこでは海に面した山腹で育っている。数千年前におそらく人の手によって南アジアに運ばれ、栽培されたと考えられている。アフリカから南アジアまで、熱帯地方全体に広く分布している。

16世紀には、スペインとポルトガルの入植者によってメキシコと中央アメリカに、そしてそれほどではないが南アメリカにも導入され、その地域の料理の主要な材料となった。

2006年現在、インドはタマリンドの最大の生産国である。タマリンドの消費は、インド亜大陸、東南アジア、そしてアメリカ大陸、特にメキシコの料理において中心的な役割を担っているため、広く普及している。

用途

タマリンド, 生
100 g (3.5 oz)あたりの栄養価
エネルギー1,000 kJ (240 kcal)
62.5 g
砂糖57.4
食物繊維5.1 g
0.6 g
飽和0.272 g
一価不飽和0.181 g
多価不飽和0.059 g
2.8 g
トリプロファン0.018 g
リシン0.139 g
メチオニン0.014 g
ビタミンとミネラル
Vitamins
%DV
ビタミンA相当
0%
2 μg
ビタミンA30 IU
チアミン (B1)
36%
0.428 mg
リボフラビン (B2)
12%
0.152 mg
ナイアシン (B3)
12%
1.938 mg
パントテン酸 (B5)
3%
0.143 mg
ビタミンB6
4%
0.066 mg
葉酸 (B9)
4%
14 μg
コリン
2%
8.6 mg
ビタミンC
4%
3.5 mg
ビタミンE
1%
0.1 mg
ビタミンK
2%
2.8 μg
Minerals
%DV
カルシウム
6%
74 mg
10%
0.086 mg
16%
2.8 mg
マグネシウム
22%
92 mg
リン
9%
113 mg
カリウム
21%
628 mg
セレニウム
2%
1.3 μg
ナトリウム
1%
28 mg
亜鉛
1%
0.1 mg
その他の成分
31.40 g

割合は、カリウムを除き、成人に対する米国 推奨値を使用して推定された。カリウムは、全米科学・工学・医学アカデミーの専門家による推奨に基づき推定された。

タマリンドの木のほとんどの部分(木材、樹皮、花、葉、果肉、種子を含む)は、様々な商業的、料理的、薬用目的で使用されている。タマリンドの木は、日陰を作る木や観賞用樹木(高速道路沿いや公園でよく見られる)として利用されている。

栄養価

生のタマリンドは、63%が炭水化物、31%が水分、3%がタンパク質、1%が脂肪である(表)。100gの摂取量あたり、生のタマリンドは240カロリー食物エネルギーを供給し、1日の摂取量の20%以上を占めるチアミン(36% DV)とミネラルマグネシウムが22% DV、カリウムが21% DVなど)が豊富に含まれている(表)。

料理

果実は、房から莢を引っ張って収穫される。成熟した木は年間最大175kgの果実を生産することができる。台木接ぎ盾状芽接ぎ(T字または逆T字)取り木は、好ましい栽培品種を繁殖させるために使用されることがある。これらの木は、最適な生育条件が与えられれば、通常3〜4年以内に結実する。

果肉は食用である。若い果実の硬い緑色の果肉は、多くの人にとって酸っぱすぎると考えられているが、風味豊かな料理の材料として、ピクルスの漬け込み剤として、またはガーナで特定の有毒なヤムイモを人間が安全に摂取できるようにするための手段としてよく使われる。果実が熟すと甘くなり、酸味(酸性度)が減少し、熟した果実はより美味しくなると考えられている。酸味は栽培品種によって異なり、一部の甘いタマリンド品種は熟してもほとんど酸味がない。西洋料理では、タマリンドの果肉はウスターソースHPソース、および一部のブランドのバーベキューソースに含まれている。

タマリンドペーストは、チャツネ、カレー、伝統的なシャルバットシロップ飲料の風味付けなど、多くの料理用途がある。タマリンドの甘いチャツネは、インドやパキスタンで多くのスナックのドレッシングとして人気があり、しばしばサモサと一緒に提供される。タマリンドの果肉は、南インド料理のカレーやご飯の風味付け、チガリロリポップ、ラッサムサンバル「コデル」、および特定の種類のマサラチャイに不可欠な材料である。

レバントからイランに至る中東全域で、タマリンドは風味豊かな料理、特に肉ベースのシチューに使われ、甘酸っぱい風味を出すためにドライフルーツと組み合わせられることが多い。

ラマダン期間中、タマリンドは「タマル・ヒンディ」として知られる伝統的な飲料の調製に使われる。これは特にレバント地方で人気がある。この飲み物は、タマリンドペーストを水で煮て砂糖で甘くし、混合物を濾して作られる。いくつかのバリエーションでは、ローズウォーターレモン果汁を加えて風味を高める。露天商はこの飲料の販売に重要な役割を果たしており、大きな銅製の鍋にジュースを満たして背負って運ぶ。彼らは通常、腰の周りに多数のカップを配置し、通行人に手軽に飲み物を提供する。

フィリピンでは、果実全体が酸っぱいスープ「シニガン」(他の酸っぱい果物も使用できる)の酸味付けの材料の一つとして、また「シナンプルカン」(タマリンドの葉も使用する)と呼ばれる別の種類のスープにも使われる。果肉は砂糖や塩で煮詰めて「チャンポイ・ナ・サンパロック」(または単に「サンパロック・キャンディ」)と呼ばれる伝統的なタマリンドキャンディも作られる。インドネシアにも、同様に酸味のあるタマリンドベースのスープ料理「サユール・アセム」がある。液体と混ぜたタマリンドの果肉は、タマリンドジュースとして飲料にも使用される。インドネシアのジャワ島では、タマリンドジュースは「es asem」または「gula asem」として知られており、パームシュガーと氷を添えたタマリンドジュースは、爽やかな甘酸っぱい飲み物として提供される。

メキシコ、中央アメリカ、カリブ海諸国では、果肉を水で薄めて砂糖を加えてアグア・フレスカという飲み物を作る。メキシコ全土でキャンディ作りに広く使われており、チリパウダーキャンディと混ぜたタマリンドも含まれる。

ソコトナイジェリアでは、タマリンドの果肉が、なめし皮製品の染色において、なめしに使われるアルカリ性物質を中和することで、色の定着に使われている。

タマリンドの果肉は、タマリンドの植物の中で料理に最も一般的に利用される部分であり、様々なチャツネ、カレー、ソース(ウスターソースやバーベキューソースなど)、飲料(タマリンドなど)に使われている。スリランカでは、タマリンドの果肉がライムの代替品として使われており、セネガルでは、果肉を砂糖と混ぜて「ベンガル」として知られる甘い菓子を製造している。インドでは、タマリンドの果肉から魚の保存に使われるジュースが作られており、東アフリカの多くの国では、果肉が「ウガリ」(トウモロコシ粉の粥の一種)と呼ばれる料理の製造に使われている。プエルトリコでは、タマリンドの果実がタマリンドシロップの製造に利用されており、露天商がかき氷の風味付けに使用している。

タマリンドの種子も料理に利用されるが、種子全体を直接摂取することはできず、食用にする前に水に浸して煮る必要がある。種子にはペクチンが含まれており、「ゼリー形成特性」があるため、ゼリー、マーマレード、ジャムに一般的に使用されており、チーズ、アイスクリーム、マヨネーズの製造における安定剤としても使用されている。インドネシアでは、焙煎された種子を塩とココナッツのすりおろしと共にスナックとして消費されており、タイではタマリンドの種子がコーヒーの代替品として使われている。

葉と樹皮も食用であり、種子は調理して安全に摂取できるようにすることができる。湯通しした柔らかいタマリンドの葉は、ミャンマーのサラダmagyi ywet thoke」(မန်ကျည်းရွက်သုပ်; lit.'タマリンドの葉のサラダ')に使われる。これは上ミャンマーのサラダで、柔らかく湯通ししたタマリンドの葉、ニンニク、玉ねぎ、ローストピーナッツ、叩いた干しエビが特徴である。タマリンドの種子には高レベルのタンパク質(100グラムあたり26.9グラム)と油分(100グラムあたり10.9グラム)が含まれており、一部の国では、その高いタンパク質レベルのため、タマリンドの種子が非常食として使用されている。タマリンドの葉はカルシウムとタンパク質が豊富で、ゾウを含む家畜や野生動物の飼料として消費されている。

種子油と核粉

タマリンドシード油は、タマリンドの種子の仁から作られる。仁は薄くて丈夫な殻(または種皮)から分離するのが難しい。亜麻仁油と似た粘性があり、塗料やワニスを作るのに使われる。

タマリンド核粉は、繊維やジュート加工のサイジング材料として、また工業用ガムや接着剤の製造に用いられます。貯蔵中の色と匂いを安定させるために脱油されます。

タマリンドの種子はタマリンド核粉の生産に用いられ、その吸水・膨潤性から繊維産業でサイジング剤として使われる。インドでは、タマリンド核粉が綿の生産におけるサイジング剤としても使われてきた。ベンガル地方では、タマリンドの種子がワニスに使われる油の生産に利用されている。葉と花は染料の定着剤として使われる。

タマリンド種子仁の組成
組成 元の状態 脱油後
油分 7.6% 0.6%
タンパク質 7.6% 19.0%
多糖類 51.0% 55.0%
粗繊維 1.2% 1.1%
総灰分 3.9% 3.4%
酸不溶性灰分 0.4% 0.3%
水分 7.1%
油の脂肪酸組成は、リノール酸 46.5%、オレイン酸 27.2%、
および飽和脂肪酸 26.4%である。油は通常、精製後に漂白される。
タマリンド核油の脂肪酸組成
脂肪酸 (%) 報告された範囲
ラウリン酸 (C12:0) tr-0.3
ミリスチン酸 (C14:0) tr-0.4
パルミチン酸 (C16:0) 8.7–14.8
ステアリン酸 (C18:0) 4.4–6.6
アラキジン酸 (C20:0) 3.7–12.2
リグノセリン酸 (C24:0) 4.0–22.3
オレイン酸 (C18:1) 19.6–27.0
リノール酸 (18:2) 7.5–55.4
リノレン酸 (C18:3) 2.8–5.6

民間療法

東南アジアでは、タマリンドの果実を湿布薬として、発熱のある人の額に貼って使用する。この果実には便秘薬効果があり、便秘を和らげる。ジャワ島では、蒸して天日乾燥させた古いタマリンドの果肉(asem kawa)の抽出物を、発疹やかゆみなどの皮膚の問題の治療に用いる。ある伝統的な習慣では、タマリンドを希釈して堕胎薬として摂取できるとされていた。

タマリンドの植物の異なる部分は、民間療法で他の目的のために世界中で使用されてきた。ナイジェリア北部では、タマリンドの木の根がハンセン病の治療に使われており、アメリカではタマリンドの果肉が下剤として、また日射病や喉の痛みの緩和など様々な病気の治療に利用されてきた。タイでは果肉が過剰な体重を減らすための錠剤に加工されており、ブラジルでは果肉が保湿効果のために使われている。果肉はまた、風邪、下痢、炎症を抑えるために伝統医学で使われてきた。タマリンドの種子は、インドとカンボジアで赤痢を助けるために粉末の形で使用されており、エチオピアでは柔らかくしたタマリンドの種子が寄生虫を駆除するために使われている。タマリンドの木の樹皮はウガンダでマラリアの治療に使われており、フィリピンでは潰瘍やおできの治療のためにローションに加工されてきた。

木工

タマリンドの木材は、家具、ボート(ルンプヒウスによると)、彫刻、乳鉢と乳棒などの旋盤加工品、まな板、クリスのようなその他の小さな特殊な木工品を作るのに使われる。タマリンドの心材は赤褐色で、時として紫色を帯びる。タマリンドの心材は狭い傾向があり、通常は古くて大きな木にのみ存在する。淡黄色の辺材は心材とはっきりと区別される。心材は腐朽に対する耐性が非常に高いと言われ、昆虫にも強い。その辺材は耐久性がなく、昆虫や菌類による攻撃や変色に弱い。その密度と交錯木理のため、タマリンドは加工が難しいと考えられている。心材は刃先に著しい鈍化作用を及ぼす。タマリンドは旋盤加工、接着、仕上げが良好である。心材は高い天然の光沢を出すことができる。

金属磨き

家庭や寺院、特にミャンマーを含む仏教アジア諸国では、果肉が真鍮製の祠の像やランプ、銅、真鍮、青銅の調理器具を磨くのに使われている。タマリンドには、酒石酸という弱酸が含まれており、変色を取り除くことができる。ライムも同様に酸性の果物であり、同様に使われる。

研究

葉の抽出物には、ルペオールカテキンエピカテキンケルセチンイソラムネチンが含まれている。超高性能液体クロマトグラフィー分析により、タマリンドの種子にはカテキン、プロシアニジンB2カフェ酸フェルラ酸クロラムフェニコールミリセチンモリン、ケルセチン、アピゲニンケンフェロールが含まれていることが明らかになった。

栽培

種子は、傷つけたり短時間茹でたりすることで発芽が促進される。乾燥した状態であれば、数か月間発芽能力を維持する。

タマリンドは、インドネシア、マレーシア、スリランカ、フィリピン、カリブ海諸国、太平洋諸島で長年帰化している。en:ASEAN諸国ではタイが最大の栽培面積を持ち、次いでインドネシア、ミャンマー、フィリピンが続く。東南アジアの一部地域では、タマリンドは「asam」と呼ばれる。インド全土、特にマハラシュトラ州チャッティースガル州カルナータカ州テランガーナ州アーンドラ・プラデーシュ州タミル・ナードゥ州で栽培されている。インドの広大なタマリンド果樹園では、年間25万トンの果実が生産されている。

アメリカ合衆国では、主に南部州、特に南フロリダ州で商業用に導入された大規模作物であり(純生産量ではインドに次ぐ)、また街路樹、庭木、公園の木としても利用されている。

アフリカの伝統的な食用植物であるタマリンドは、栄養改善、食料安全保障の強化、農村開発の促進、持続可能な土地管理を支援する可能性を秘めている。マダガスカルでは、その果実と葉がワオキツネザルの大好物として知られており、利用可能であれば年間食料資源の50%を占めることもある。

園芸

南アジアおよび熱帯世界全体で、タマリンドの木は観賞用、庭園用、換金作物として植栽されている。多くのアジア諸国で盆栽種として一般的に使用されており、世界の温帯地域では屋内盆栽としても栽培されている。

犬に対して

タマリンドは犬にとって有毒である。症状(摂取後6〜12時間以内に嘔吐や下痢、嗜眠、脱水、または急性腎障害など)と提案されているメカニズム(酒石酸を介する)は、ブドウ中毒と同じである。タマリンドは重量ベースでブドウの数倍の酒石酸を含んでいる。


外部リンク

  • Media related to Tamarindus indica at Wikimedia Commons
  • SEA Hand Book-2009: Published by The Solvent Extractors' Association of India
  • Tamarindus indica in Brunken, U., Schmidt, M., Dressler, S., Janssen, T., Thiombiano, A. & Zizka, G. 2008. West African plants – A Photo Guide.