エルゴステロール(ergosta-5,7,22-trien-3β-ol)は、菌類や原生動物の細胞膜に存在するマイコステロールの一種で、コレステロールが動物細胞で果たすのと同じ機能の多くを果たす。多くの菌類や原生動物はエルゴステロールなしでは生存できないため、エルゴステロールを合成する酵素は創薬の重要な標的となっている。ヒトの栄養学において、エルゴステロールはビタミンD2のプロビタミン形態であり、紫外線(UV)にさらされると化学反応を起こしてビタミンD2を生成する。