細胞の初期化
ビタミンB12は、一炭素代謝への関与を通じて、細胞初期化や組織再生、エピジェネティック制御に重要な役割を果たしている。細胞初期化とは、体細胞を多能性状態に変換するプロセスである。ビタミンB12の濃度は、ヒストン修飾H3K36me3に影響を与え、遺伝子プロモーター外での不正な転写を抑制する。生体内で初期化を行っているマウスは、B12が枯渇し、メチオニン飢餓の徴候を示すことがわかった。一方、初期化マウスと細胞にB12を補充すると、初期化効率が上昇し、細胞内在性の効果があることが示された。