脂肪酸は、それぞれのpKaで示されるように、その酸性度に大きなばらつきはない。例えばノナン酸のpKaは4.96で、酢酸(4.76)よりわずかに弱い。鎖長が長くなるにつれて、脂肪酸の水への溶解度は減少するため、鎖長の長い脂肪酸は水溶液のpHにほとんど影響を与えない。中性pH付近では、脂肪酸は共役塩基、すなわちオレイン酸塩基などで存在する。