Translations:Enterococcus faecium/11/ja

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アルコール系消毒剤への耐性

2018年に発表された研究で、多剤耐性E. フェシウムがアルコール系溶液に耐性を示すことが示された。著者らは、これがE. フェシウム感染の増加の説明であると推測しており、病院環境においてE. フェシウムの蔓延を遅らせるためには別の方法が必要であることを示している。この研究では、2010年以降に分離された菌は、それ以前の菌に比べてアルコール系消毒剤に対する耐性が10倍高いことが判明した。しかし、この研究でテストされたイソプロパノール溶液は、ほとんどの手指消毒剤で使用されている濃度よりも低いイソプロパノール濃度を使用しており、著者らはまた、70%イソプロパノールを使用した手指消毒剤は、耐性株に対しても完全な強度で有効であったとしている。しかし、E. フェシウム伝播のマウス腸内コロニー形成モデルでは、アルコール耐性のE. フェシウムは標準的な70%イソプロパノールによる表面消毒に抵抗し、その結果、アルコール感受性のE. フェシウムと比較してマウス腸内コロニー形成が大きくなった。この研究により、微生物がアルコールに完全に耐性を持つようになることは可能なのか、という疑問の声が上がっている。