クロストリジウム・ブチリカムは厳密に嫌気性内胞子を形成するグラム陽性の酪酸産生桿菌である。細胞内に蓄積したアミロペクチン様α-ポリグルカン(グラニュロース)を基質として発酵する。ヒトの病原体としての報告は少なく、日本、韓国、中国ではプロバイオティクスとして広く利用されている。C. ブチリカムは世界各地の土壌に生息し、健康な子供や成人の便から培養され、酸っぱい牛乳やチーズによく含まれる。乳製品との関連性は名前からもわかるように、butyricumのbutyr-は細菌の代謝における酪酸の関連性を反映しており、ラテン語のbutyrumとギリシャ語のβούτυρονとの関連性を表している。