Translations:Hydroxocobalamin/19/ja
細胞内のビタミンB12は、メチルコバラミンと5-デオキシアデノシルコバラミンという2つの活性型補酵素で維持されている。ビタミンB12が欠乏すると、メチルマロニル-CoAからスクシニル-CoAへの変換が起こらなくなり、メチルマロニル-CoAの蓄積と異常な脂肪酸合成が起こる。もう一つの酵素反応では、メチルコバラミンがメチオニン合成酵素反応をサポートし、これは葉酸の正常な代謝に必須である。葉酸-コバラミン相互作用は、プリンとピリミジンの正常な合成にとって極めて重要であり、コバラミンへのメチル基の転移は、葉酸を必要とする代謝段階の基質であるテトラヒドロ葉酸の十分な供給に不可欠である。ビタミンB12欠乏状態では、細胞は葉酸代謝経路をリダイレクトして、メチルテトラヒドロ葉酸の供給量を増やすことで反応する。その結果生じるホモシステインとMMAの高値は、血清ビタミンB12が低下した患者にしばしばみられ、通常ビタミンB12補充療法が成功すれば低下させることができる。しかし、コバラミン濃度が200~350pg/mLの患者では、MMAとホモシステインの上昇が持続することがある。ビタミンB12が欠乏している場合にビタミンB12を補充すると、コバラミンの細胞内レベルが回復し、2つの活性補酵素であるメチルコバラミンとデオキシアデノシルコバラミンが十分なレベルに維持される。