Translations:Fatty acid/35/ja
動物種間の違い
哺乳類と爬虫類の細胞膜の研究から、哺乳類の細胞膜は爬虫類よりも多価不飽和脂肪酸(DHA、オメガ3脂肪酸)の割合が高いことが発見された。鳥類の脂肪酸組成に関する研究では、哺乳類と同じような割合であるが、オメガ6に比べてオメガ3脂肪酸が1/3ほど少ないことが指摘されている。この脂肪酸組成は、より流動性の高い細胞膜をもたらすが、同時に様々なイオン(H+
とNa+
)に対して透過性の高い細胞膜をもたらす。この維持コストは、哺乳類や鳥類が高い代謝率とそれに伴う温血動物であることの重要な原因のひとつであると論じられてきた。しかし、細胞膜の多価不飽和化は、慢性的な低温にも反応して起こる可能性がある。しかし、細胞膜の多価不飽和化は慢性的な低温にも反応して起こる可能性がある。魚類では、寒冷環境が厳しくなるにつれて、より低い温度でも細胞膜の流動性(および機能性)を維持するために、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸の両方の細胞膜含量がますます高くなる。