Translations:Fat/70/ja
トランス脂肪酸がCADに及ぼす影響に関する主な証拠は、1976年の開始以来12万人の女性看護師を追跡しているコホート研究であるNurses' Health Studyから得られている。この研究で胡氏らは、この研究の集団から14年間の追跡期間中に得られた900件の冠動脈イベントのデータを分析した。その結果、(炭水化物ではなく)トランス脂肪酸の摂取カロリーが2%増加するごとに、看護師のCADリスクは約2倍(相対リスク1.93、CI:1.43~2.61)に増加することが明らかになった。対照的に、飽和脂肪カロリーが5%増加するごとに(炭水化物カロリーの代わりに)リスクが17%増加した(相対リスクは1.17、CIは0.97~1.41)。「飽和脂肪またはトランス型不飽和脂肪をシス型(水素化されていない)不飽和脂肪に置き換えることは、炭水化物による等カロリー置き換えよりも大きなリスク低下と関連していた。Hu氏はまた、トランス脂肪の消費を減らすことの利点についても報告している。トランス脂肪酸による食物エネルギーの2%を非トランス不飽和脂肪酸に置き換えると、CADのリスクは半分以上(53%)になる。これに比べ、飽和脂肪の食物エネルギーの5%を非トランス型不飽和脂肪に置き換えると、CADのリスクは43%減少する。