ブリティッシュ・チーズ・ボードによれば、イギリスにはおよそ700種類のチーズがあり、フランスとイタリアにはそれぞれ400種類ほどある(フランスのことわざでは、フランスには1年中毎日違うチーズがあるとされ、シャルル・ド・ゴールはかつて「246種類ものチーズがある国をどうやって統治するのか」と尋ねたことがある)。それでも、ヨーロッパにおけるチーズ芸術の進歩は、ローマ崩壊後の数世紀の間、遅々として進まなかった。今日人気のあるチーズの多くは、1500年頃のチェダー、1597年のパルメザン、1697年のゴーダ、1791年のカマンベールなど、中世後期以降に初めて記録されたものである。