Translations:Chili pepper/13/ja
トウガラシがアフリカやアジアに急速に導入されたのは、おそらく16世紀のポルトガルやスペインの商人を通じてであったと考えられるが、詳細は記録されていない。ポルトガル人はまずアフリカやアラビアに導入し、その後ゴア、スリランカ、マラッカを含むアジアの植民地や交易拠点へと広めた。そこからトウガラシは、現地の交易や自然な分散を通じて、南アジアや東南アジア西部の隣接地域へと広まった。ほぼ同時期に、スペイン人もフィリピンにトウガラシを導入し、マニラ・ガレオン船による独占貿易を通じてメラネシア、ミクロネシア、その他の太平洋諸島へと広まった。16世紀後半の東アジアへの伝播はあまり明確ではないが、これもまた現地の交易か、あるいは広東や日本の長崎にあるポルトガルやスペインの交易港を通じてであった可能性が高い。中国の文献におけるトウガラシの最古の記述は1591年に遡るが、トウガラシは1570年代には中国に入っていたと考えられている。