Translations:Discovery and development of dipeptidyl peptidase-4 inhibitors/37/ja

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図6:シアノピロリジン類の基本構造とビルダグリプチン、サキサグリプチン、デナグリプチンとの比較

Bristol-Myers Squibbの研究者たちは、N末端のアミノ酸側鎖立体バルクを増加させることで安定性が増すことを発見した。さらに安定性を高めるために、トランス-ロータマー分子内ピロリジン環のシス-4,5-メタノ置換で安定化をもたらした。その結果、ファンデルワールス力相互作用が生じ、分子内環化を防ぐことができる。この安定性の向上により、研究者らはシス-4,5-メタノシアノピロリジンの研究を続け、新しいアダマンチルに行き着いた。この誘導体は、ラット血漿中で驚異的な生体内DPP-4阻害作用を示した。また、高いミクロソーム回転率も注目され、この誘導体が活性代謝物に素早く変換されることを示した。アダマンチル基のヒドロキシル化後、彼らはより優れたミクロソーム安定性と改善された化学的安定性を持つ生成物を得た。その製品はサキサグリプチン(オングリザ)と命名された(図6)。2008年6月、AstraZenecaBristol-Myers Squibbは、オングリザの新薬承認申請を米国で、販売承認申請を欧州で行った。米国では、2009年7月にFDAからオングリザ5 mgおよびオングリザ2.5 mgの承認を取得した。その後、徐放性メトホルミン(1日1回服用)と配合され、Kombiglyze XRの商品名で2011年1月にFDAによって承認された。