Translations:Probiotic/20/ja
当時、乳酸菌で発酵させた牛乳は、乳糖の発酵によって生じる低いpHのため、タンパク質分解菌の増殖を抑制することが知られていた。メチニコフはまた、ヨーロッパの特定の農村集団、たとえばブルガリアやロシアの草原地帯では、乳酸菌によって発酵させた牛乳を主食として生活している人々が例外的に長寿であることも観察していた。これらの観察に基づき、メチニコフは発酵乳の摂取が腸に無害な乳酸菌を「播種」し、腸内pHを低下させることで、タンパク質分解菌の増殖が抑制されると提唱した。メチニコフ自身、「ブルガリアのバチルス菌」と呼ぶ細菌で発酵させたサワーミルクを食事に取り入れ、自分の健康に役立つと信じていた。パリの友人たちもすぐに彼に倣い、医師たちは患者に酸乳食を処方し始めた。