Eicosapentaenoic acid/ja: Difference between revisions
Eicosapentaenoic acid/ja
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=== ポリケチド合成酵素経路=== | === ポリケチド合成酵素経路=== | ||
海洋細菌や微細藻類''[[Schizochytrium/ja|Schizochytrium]]''は、好気性[[polyketide synthase/ja|ポリケチド合成酵素]](PKS)経路を用いてDHAを合成する。PKS経路には6つの酵素、すなわち3-ケトアシルシンターゼ(KS)、2-ケトアシル-ACP-レダクターゼ(KR)、デヒドラーゼ(DH)、エノイルレダクターゼ(ER)、デヒドラターゼ/2-トランス 3-cosイソメラーゼ(DH/2,3I)、デヒドラターゼ/2-トランス、2-cisイソメラーゼ(DH/2,2I)が含まれる。EPAの生合成は海洋種によって異なるが、C18[[PUFA/ja|PUFA]]をLC-PUFAに変換する海洋種の能力のほとんどは、脂肪アシルデサチュラーゼとエロンガーゼ酵素に依存している。酵素の分子基盤は、得られる分子上の二重結合が形成される場所を決定する。 | 海洋細菌や微細藻類''[[Schizochytrium/ja|Schizochytrium]]''は、好気性[[polyketide synthase/ja|ポリケチド合成酵素]](PKS)経路を用いてDHAを合成する。PKS経路には6つの酵素、すなわち3-ケトアシルシンターゼ(KS)、2-ケトアシル-ACP-レダクターゼ(KR)、デヒドラーゼ(DH)、エノイルレダクターゼ(ER)、デヒドラターゼ/2-トランス 3-cosイソメラーゼ(DH/2,3I)、デヒドラターゼ/2-トランス、2-cisイソメラーゼ(DH/2,2I)が含まれる。EPAの生合成は海洋種によって異なるが、C18[[PUFA/ja|PUFA]]をLC-PUFAに変換する海洋種の能力のほとんどは、脂肪アシルデサチュラーゼとエロンガーゼ酵素に依存している。酵素の分子基盤は、得られる分子上の二重結合が形成される場所を決定する。 | ||
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長鎖オメガ3脂肪酸を処方薬や栄養補助食品として大量(2.0~4.0g/日)摂取することは、一般的にトリグリセリドの有意な低下(15%以上)を達成するために必要であり、その摂取量では、その効果は有意なものとなる(20%~35%、500 mg/dLを超える人では最大45%)。 | 長鎖オメガ3脂肪酸を処方薬や栄養補助食品として大量(2.0~4.0g/日)摂取することは、一般的にトリグリセリドの有意な低下(15%以上)を達成するために必要であり、その摂取量では、その効果は有意なものとなる(20%~35%、500 mg/dLを超える人では最大45%)。 | ||
EPAとDHAを含む栄養補助食品は、用量依存的にトリグリセリドを低下させるが、DHAは[[low-density lipoprotein/ja|低密度リポタンパク質]](アテローム性動脈硬化を促進する変異体であり、不正確に「悪玉コレステロール」と呼ばれることもある)と[[LDL-C/ja|LDL-C]]値(LDL粒子内のコレステロール量の測定値/推定値)を上昇させるようであるが、EPAは上昇させない。この効果は、EPAとDHAの両方が高用量のオメガ3サプリメントの一部であった数百の個々の臨床試験を組み合わせたいくつかの[[Meta-analysis/ja|メタアナリシス]]で見られているが、それは違いが明確に見ることができるEPAとDHAを別々に与えられた場合である。例えば、タフツ医科大学のシェーファーらの研究では、患者に600 mg/日のDHA単独、600または1800 mg/日のEPA単独、またはプラセボを6週間投与した。DHA投与群では、トリグリセリドが20%有意に低下し、LDL-Cが18%上昇したが、EPA投与群では、トリグリセリドの小幅な低下は統計学的に有意とはみなされず、LDL-C値にはいずれの投与量でも変化は認められなかった。 | |||
一般消費者は、脂ののった魚などの食品からEPAとDHAを摂取するのが魚油の栄養補助食品、およびあまり一般的ではない[[seaweed oil/ja|藻類油]]サプリメントからのオメガ3用量は、臨床実験のものよりも低い。9253人の健康な男女を10年間追跡したクーパー・センター縦断研究によって、魚油サプリメントを摂取した人はLDL-C値が上昇しなかったことが明らかになった。実際、LDL-Cのごくわずかな「減少」がみられ、統計的には有意であったが、臨床的な意義というには小さすぎた。これらの人々は自分で選んだ魚油サプリメントを摂取しており、EPAとDHAの量と比率は魚油の供給源によって異なることを認識すべきである。 | |||
オメガ3脂肪酸、特にEPAは、[[autistic spectrum disorder/ja|自閉症スペクトラム障害]](ASD)に対する効果が研究されている。自閉症児ではオメガ3脂肪酸レベルが低い可能性があるため、サプリメントの摂取が症状の改善につながるかもしれないという理論もある。いくつかの非対照研究では改善が報告されているが、十分に統制された研究では、高用量のオメガ3サプリメントの摂取による症状の統計的に有意な改善は示されていない。 | |||
さらに、オメガ3脂肪酸が[[Depression (mood)/ja|うつ病]]の治療に有用である可能性があることが研究で示されている。 | |||
EPAとDHAの[[ethyl ester/ja|エチルエステル]](全形態)は、空腹時または低脂肪食と一緒に摂取すると、吸収率が低下し、効きが悪くなる可能性がある。 | |||
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