Calcium supplement/ja: Difference between revisions
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炭酸カルシウムの制酸剤/栄養補助食品(タムズなど)を数週間または数ヵ月にわたって過剰に摂取すると、[[hypercalcemia/ja|高カルシウム血症]]から致命的な腎不全に至る症状を呈する[[milk-alkali syndrome/ja|ミルク-アルカリ症候群]]を引き起こすことがある。 | 炭酸カルシウムの制酸剤/栄養補助食品(タムズなど)を数週間または数ヵ月にわたって過剰に摂取すると、[[hypercalcemia/ja|高カルシウム血症]]から致命的な腎不全に至る症状を呈する[[milk-alkali syndrome/ja|ミルク-アルカリ症候群]]を引き起こすことがある。 | ||
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経口カルシウムサプリメントは、互いに4~6時間以内に服用すると[[thyroxine/ja|サイロキシン]]の吸収を低下させる。したがって、カルシウムとサイロキシンの両方を服用している人は、同時またはほぼ同時に服用した場合、甲状腺ホルモン補充が不十分になり、その結果[[hypothyroidism/ja|甲状腺機能低下症]]になる危険性がある。 | 経口カルシウムサプリメントは、互いに4~6時間以内に服用すると[[thyroxine/ja|サイロキシン]]の吸収を低下させる。したがって、カルシウムとサイロキシンの両方を服用している人は、同時またはほぼ同時に服用した場合、甲状腺ホルモン補充が不十分になり、その結果[[hypothyroidism/ja|甲状腺機能低下症]]になる危険性がある。 | ||
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カルシウムの静脈内投与製剤には、塩化カルシウムおよび[[calcium gluconate/ja|グルコン酸カルシウム]]がある。口から摂取する製剤としては、[[calcium acetate/ja|酢酸カルシウム]]、炭酸カルシウム、[[calcium citrate/ja|クエン酸カルシウム]]、グルコン酸カルシウム、[[calcium lactate/ja|乳酸カルシウム]]、および[[calcium phosphate/ja|リン酸カルシウム]]がある。 | カルシウムの静脈内投与製剤には、塩化カルシウムおよび[[calcium gluconate/ja|グルコン酸カルシウム]]がある。口から摂取する製剤としては、[[calcium acetate/ja|酢酸カルシウム]]、炭酸カルシウム、[[calcium citrate/ja|クエン酸カルシウム]]、グルコン酸カルシウム、[[calcium lactate/ja|乳酸カルシウム]]、および[[calcium phosphate/ja|リン酸カルシウム]]がある。 | ||
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[[Vitamin D/ja|ビタミンD]]は、一部のカルシウムサプリメントに添加されている。ビタミンDは体内でホルモンに変換され、カルシウムの吸収を担う腸管タンパク質の合成を誘導するため、ビタミンDを適切に摂取することは重要である。 | [[Vitamin D/ja|ビタミンD]]は、一部のカルシウムサプリメントに添加されている。ビタミンDは体内でホルモンに変換され、カルシウムの吸収を担う腸管タンパク質の合成を誘導するため、ビタミンDを適切に摂取することは重要である。 | ||
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米国の栄養補助食品および食品の表示目的では、1回分の摂取量はミリグラム単位で、1日当たりの摂取量(デイリーバリュー)に対する割合(%DV)として表される。重量は、サプリメントに含まれる化合物(例えばクエン酸カルシウム)のカルシウム部分に対するものである。カルシウムの表示目的では、1日当たりの価値の100%は1000 mgであったが、2016年5月に1000-1300 mgに改訂された。変更前の成人一日摂取量の表と改訂の参考文献は、[[Reference Daily Intake/ja|参考一日摂取量]]で提供されている。食品およびサプリメント企業は、2018年7月までにこの表示変更に対応しなければならなかった。 | 米国の栄養補助食品および食品の表示目的では、1回分の摂取量はミリグラム単位で、1日当たりの摂取量(デイリーバリュー)に対する割合(%DV)として表される。重量は、サプリメントに含まれる化合物(例えばクエン酸カルシウム)のカルシウム部分に対するものである。カルシウムの表示目的では、1日当たりの価値の100%は1000 mgであったが、2016年5月に1000-1300 mgに改訂された。変更前の成人一日摂取量の表と改訂の参考文献は、[[Reference Daily Intake/ja|参考一日摂取量]]で提供されている。食品およびサプリメント企業は、2018年7月までにこの表示変更に対応しなければならなかった。 |
Latest revision as of 20:16, 4 February 2024
![]() 炭酸カルシウムから作られた500mgのカルシウムサプリメント | |
Clinical data | |
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Trade names | Alka-Mints, Calcet, Tums, others |
AHFS/Drugs.com | Monograph |
License data | |
Pregnancy category |
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Routes of administration | by mouth, intravenous |
ATC code | |
Identifiers | |
CAS Number | |
ChemSpider |
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UNII |
カルシウムサプリメントは、多くの症状で使用されるカルシウムの塩である。サプリメントは一般に、食事中のカルシウムが十分でない場合にのみ必要とされる。経口では、低血中カルシウム、骨粗鬆症、くる病の治療および予防に用いられる。静脈内注射では、筋痙攣を引き起こしている低血中カルシウムや、高血中カリウムまたはマグネシウム中毒に用いられる。
一般的な副作用は便秘と吐き気である。経口摂取による高血中カルシウムはまれである。カルシウム補助食品は、食事由来のカルシウムとは異なり、腎結石のリスクを高めるようである。一般に成人は、1日に約1グラムのカルシウムを必要とする。カルシウムは骨、筋肉、神経にとって特に重要である。
カルシウムサプリメントの医薬品としての利用は19世紀に始まった。世界保健機関の必須医薬品リストに掲載されている。ジェネリック医薬品としても販売されている。2020年には、米国で204番目に多く処方された医薬品であり、2 万以上の処方があった。また、ビタミンDと一緒に販売されているものもある。2020年、カルシウム/ビタミンDの組み合わせは、米国で215番目によく処方される医薬品であり、2 万処方以上であった。
健康への影響
骨の健康
健康な人では、カルシウムのサプリメント摂取は骨密度の維持には必要ではなく、有益性を上回るリスクがある。 カルシウムの摂取量は、男性でも女性でも股関節骨折のリスクとは有意に関連していない。 U.S. Preventive Service Task Forceは、カルシウムまたはビタミンDの毎日の補給を推奨していない。 2006年のレビューによると、健康な小児ではカルシウムの補充により骨密度がわずかに増加したが、食事性カルシウムの追加摂取は正当化されない。
心血管系への影響
1日1,000~1,500mgのカルシウム補給が、血圧の病態を持たない成人において、血圧の緩やかな低下をもたらすという十分な証拠があり、十分なカルシウム濃度を達成することが高血圧の予防に役立つ可能性が示唆されている。
がん
米国国立がん研究所は、がんのリスクを低下させるためのカルシウムサプリメントの使用を推奨していない。カルシウム補給が大腸腺腫性ポリープの発症予防に効果があるかもしれないという弱い証拠はあるが、そのような補給を推奨するには十分な証拠ではない。
副作用
炭酸カルシウムの制酸剤/栄養補助食品(タムズなど)を数週間または数ヵ月にわたって過剰に摂取すると、高カルシウム血症から致命的な腎不全に至る症状を呈するミルク-アルカリ症候群を引き起こすことがある。 何をもって"過剰"摂取とするかはよくわかっておらず、個人差が大きいと推測される。 10 グラム/日以上のCaCO3(=4gのCa)を摂取している人はミルクアルカリ症候群を発症する危険性があるが、少なくとも1人の人が2.5 グラム/日のCaCO3(=1gのCa)しか摂取していないことが報告されている。
2023年のシステマティックレビューによると、カルシウム補給は心筋梗塞、脳卒中、心不全入院、心血管/全死因死亡率とは関連がない。
カルシウムのサプリメントは、腎臓結石の発生を助長する可能性がある。
急性カルシウム中毒はまれであり、カルシウムを静脈内投与しなければ達成することは困難である。例えば、炭酸カルシウムおよび塩化カルシウムのラット経口中央致死量(LD50)は、それぞれ6.45および1.4 g/kgである。
相互作用
経口カルシウムサプリメントは、互いに4~6時間以内に服用するとサイロキシンの吸収を低下させる。したがって、カルシウムとサイロキシンの両方を服用している人は、同時またはほぼ同時に服用した場合、甲状腺ホルモン補充が不十分になり、その結果甲状腺機能低下症になる危険性がある。
種類
カルシウムの静脈内投与製剤には、塩化カルシウムおよびグルコン酸カルシウムがある。口から摂取する製剤としては、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、およびリン酸カルシウムがある。
- ほとんどの食品と一般的な栄養補助食品からのカルシウムの吸収は非常によく似ている。これは、多くのカルシウムサプリメントメーカーが宣伝文句で主張していることに反している。
- カルシウム入りのさまざまな種類のジュースが広く出回っている。
- 炭酸カルシウムは、最も一般的で最も安価なカルシウム補助食品である。食事と一緒に摂取する必要があり、腸での適切な吸収には低いpHレベル(酸性)に依存する。炭酸カルシウムからのカルシウムの吸収は、牛乳からのカルシウムの吸収と同様であることを示唆する研究もある。
- 制酸剤には炭酸カルシウムがよく含まれており、一般的に使用される安価なカルシウム補助食品である。
- サンゴカルシウムは、化石化したサンゴ礁に由来するカルシウム塩である。サンゴカルシウムは炭酸カルシウムと微量ミネラルで構成されている。サンゴカルシウム特有の健康効果に関する主張は信用されていない。
- クエン酸カルシウムは、食事なしで摂取することができ、無胃酸症の患者やヒスタミン2遮断薬またはプロトンポンプ阻害薬を服用している患者に選択されるサプリメントである。クエン酸カルシウムは、約21%の元素カルシウムである。1,000mgで210mgのカルシウムを摂取できる。炭酸カルシウムよりも高価で、同じ量のカルシウムを摂取するには、より多くの量を摂取しなければならない。
- リン酸カルシウムは炭酸カルシウムより高価だが、クエン酸カルシウムよりは安価である。微結晶ヒドロキシアパタイト(MH)は、栄養補助食品として使用されるリン酸カルシウムのいくつかの形態の一つである。ハイドロキシアパタイトは約40%がカルシウムである。
- 乳酸カルシウムは、炭酸カルシウムと同様の吸収性を有するが、より高価である。乳酸カルシウムおよびグルコン酸カルシウムはカルシウムの濃度が低く、実用的な経口サプリメントではない。
ビタミンDは、一部のカルシウムサプリメントに添加されている。ビタミンDは体内でホルモンに変換され、カルシウムの吸収を担う腸管タンパク質の合成を誘導するため、ビタミンDを適切に摂取することは重要である。
ラベル表示
米国の栄養補助食品および食品の表示目的では、1回分の摂取量はミリグラム単位で、1日当たりの摂取量(デイリーバリュー)に対する割合(%DV)として表される。重量は、サプリメントに含まれる化合物(例えばクエン酸カルシウム)のカルシウム部分に対するものである。カルシウムの表示目的では、1日当たりの価値の100%は1000 mgであったが、2016年5月に1000-1300 mgに改訂された。変更前の成人一日摂取量の表と改訂の参考文献は、参考一日摂取量で提供されている。食品およびサプリメント企業は、2018年7月までにこの表示変更に対応しなければならなかった。
外部リンク
- "Calcium". Drug Information Portal. U.S. National Library of Medicine.
- "Calcium carbonate". Drug Information Portal. U.S. National Library of Medicine.
- "Calcium lactate". Drug Information Portal. U.S. National Library of Medicine.