Burmese cuisine/ja: Difference between revisions
Burmese cuisine/ja
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[[File:IMG0039 Burma Mandalay Mahaganda Yon Monastery Rice cooking (7609318972).jpg|thumb|アマラプラの[[:en:Mahagandhayon Monastery|マハガンダヨン僧院]]で米を調理する仏教僧。]] | [[File:IMG0039 Burma Mandalay Mahaganda Yon Monastery Rice cooking (7609318972).jpg|thumb|アマラプラの[[:en:Mahagandhayon Monastery|マハガンダヨン僧院]]で米を調理する仏教僧。]] | ||
ミャンマーで最も一般的な主食は、''タミン''({{lang|my|ထမင်း}})と呼ばれる蒸しご飯である。ビルマの米の品種は、ジャスミン米やバスマティ米よりも一般的に粘り気が強い。''[[paw hsan hmwe/ja|ポーサン・ムエ]]''({{lang|my|ပေါ်ဆန်းမွှေး}})などの香りの良い芳香性の高い白米が人気である。''カウッ・フニン''({{lang|my|ကောက်ညှင်း}})と呼ばれる低アミロース品種の[[glutinous rice/ja|もち米]]もビルマ料理に登場し、''ンガチェイッ''(ငချိပ်)と呼ばれる紫色の品種もある。北部の高地(例:[[:en:Shan State|シャン州]])の消費者は、{{transliteration|my|kauk hnyin}}や''カウッ・セイ''のような粘り気の強い低[[amylose/ja|アミロース]]品種を好み、一方、下流のデルタ地域の消費者は、{{transliteration|my| | ミャンマーで最も一般的な主食は、''タミン''({{lang|my|ထမင်း}})と呼ばれる蒸しご飯である。ビルマの米の品種は、ジャスミン米やバスマティ米よりも一般的に粘り気が強い。''[[paw hsan hmwe/ja|ポーサン・ムエ]]''({{lang|my|ပေါ်ဆန်းမွှေး}})などの香りの良い芳香性の高い白米が人気である。''カウッ・フニン''({{lang|my|ကောက်ညှင်း}})と呼ばれる低アミロース品種の[[glutinous rice/ja|もち米]]もビルマ料理に登場し、''ンガチェイッ''(ငချိပ်)と呼ばれる紫色の品種もある。北部の高地(例:[[:en:Shan State|シャン州]])の消費者は、{{transliteration|my|kauk hnyin}}や''カウッ・セイ''のような粘り気の強い低[[amylose/ja|アミロース]]品種を好み、一方、下流のデルタ地域の消費者は、{{transliteration|my|kauk chaw}}や{{transliteration|my|kauk kyan}}のような高アミロース品種を好む。低アミロース品種の米は、''[[mont (food)/ja|モン]]''と呼ばれる伝統的なビルマの軽食によく使われる。米は伝統的に何も味付けせずに食べられるが、[[Pe htaw bhut htamin/ja|バターライス]]や[[coconut rice/ja|ココナッツライス]]のような味付けされたものは、一般的なお祝いの定番料理である。 | ||
[[File:Burmese Oiled Glutinous Rice.jpg|thumb|油とターメリックで味付けされたもち米の''[[Hsi htamin/ja|シー・タミン]]''は、人気の朝食である。]] | [[File:Burmese Oiled Glutinous Rice.jpg|thumb|油とターメリックで味付けされたもち米の''[[Hsi htamin/ja|シー・タミン]]''は、人気の朝食である。]] | ||
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*''ウェッ・タ・チン''({{lang|my|ဝက်သားချဉ်}} {{IPA|my|wɛʔ θə dʑɪ̀ɴ|}}) – 米に詰めたシャン族風の保存豚ひき肉。 | *''ウェッ・タ・チン''({{lang|my|ဝက်သားချဉ်}} {{IPA|my|wɛʔ θə dʑɪ̀ɴ|}}) – 米に詰めたシャン族風の保存豚ひき肉。 | ||
=== 軽食 === | |||
=== | {{Main/ja|Mont (food)/ja|Burmese fritters/ja}} | ||
{{Main|Mont (food)|Burmese fritters}} | [[File:Ponnagyun (6212423604).jpg|thumb|[[:en:Ponnagyun|ポンナギュン]]の路上で、行商人が通りすがりの人々に様々なフリッターと''モン''を販売している。]] | ||
[[File:Ponnagyun (6212423604).jpg|thumb| | |||
ビルマ料理には、蒸したもの、焼いたもの、揚げたもの、天ぷら、茹でたものなど、甘いデザートから塩味の食品まで、多種多様な伝統的な軽食「''[[Mont (food)/ja|モン]]''」がある。野菜や魚介類に衣をつけて揚げた伝統的な[[Burmese fritters/ja|ビルマ風フリッター]]も、軽食として、またトッピングとして食べられる。 | |||
塩味の軽食には以下がある: | |||
* ''[[Wonton/ja|ペッ・トウッ]]''({{lit|葉包み}}、{{lang|my|ဖက်ထုပ်}} {{IPA|my|pʰɛʔtʰoʊʔ|}}) – 肉、小麦粉の皮、ショウガ、ニンニク、コショウ粉、塩。通常、スープや麺と共に供される。 | |||
* ''[[Wonton| | * ''[[Samosa/ja|サモーサー]]''({{lang|my|စမူဆာ}} {{IPA|my|səmùzà|}}) – 羊肉と玉ねぎを使ったビルマ風[[samosa/ja|サモサ]]で、新鮮なミント、青唐辛子、玉ねぎ、ライムと共に供される。 | ||
* ''[[Samosa| | * [[Burmese pork offal skewers/ja|豚内臓の串焼き]]({{lang|my|ဝက်သား တုတ်ထိုး}} {{IPA|my|wɛʔθá doʊʔtʰó|}}) – 薄口醤油で煮込んだ豚の内臓で、生のショウガとチリソースを添えて食べる。 | ||
* [[Burmese pork offal skewers]] | *''[[Htamane/ja|タマネー]]''({{lang|my|ထမနဲ}} {{IPA|my|tʰəmənɛ́|}}) – もち米、刻んだココナッツ、ピーナッツで作るデザート。 | ||
*''[[Htamane]]'' | |||
甘い軽食には以下がある: | |||
*''[[Cendol/ja|モン・レ・ッソウン]]''({{lang|my|မုန့်လက်ဆောင်း}} {{IPA|my|mo̰ʊɴlɛʔsʰáʊɴ|}}) – タピオカまたは米麺、もち米、おろしたココナッツ、炒りゴマを、[[jaggery/ja|ジャガリー]]シロップ入りのココナッツミルクでいただく。 | |||
*''[[Cendol| | * ''[[Sanwin makin/ja|サンウィン・マキン]]''({{lang|my|ဆနွင်းမကင်း}} {{IPA|my|sʰà.nwɪ́ɴ məgɪ́ɴ|}}) – レーズン、クルミ、[[poppy seed/ja|ケシの実]]を入れた[[semolina/ja|セモリナ]]ケーキ。 | ||
* ''[[Sanwin makin]]'' | * ''[[Shwe yin aye/ja|シュウェインエイ]]''({{lang|my|ရွှေရင်အေး}} {{IPA|my|ʃwè jɪ̀ɴ ʔé|}}) – 寒天ゼリー、[[tapioca/ja|タピオカ]]、[[sago|サゴ]]をココナッツミルクでいただく。 | ||
* ''[[Shwe yin aye]]'' | *[[Pathein halawa/ja|パテイン・ハラワー]]({{lang|my|ပုသိမ်ဟာလဝါ}} {{IPA|my|pəθèɪɴ ha̰ləwà|}}) – インドの[[halwa/ja|ハルワ]]にヒントを得た、もち米、バター、ココナッツミルクで作るねっとりとした甘い菓子。 | ||
*[[Pathein halawa]] | * ''[[Falooda/ja|パールーダー]]''({{lang|my|ဖာလူဒါ}} {{IPA|my|pʰàlùdà|}}) – ローズウォーター、牛乳、ココナッツゼリー、ココナッツ削り節。時にはエッグカスタードとアイスクリームが添えられる。インドの[[falooda/ja|ファルーダ]]に似ている。 | ||
* ''[[Falooda| | *''[[Ngapyaw baung/ja|ンガピョー・バウン]]''({{lang|my|ငှက်ပျောပေါင်း}}) – 牛乳とココナッツで煮込んだバナナのモン族風デザートで、黒ゴマを添える。 | ||
*''[[Ngapyaw baung]]'' | * ''ソー・フライン・モン''({{lang|my|စောလှိုင်မုန့်}}) – アワ、レーズン、ココナッツ、バターで作るラカイン風の焼き菓子。 | ||
* '' | |||
=== 果物と果物の砂糖漬け === | |||
[[File:2016 Rangun, Ulica Old Yay Tar Shay, Stoiska z jedzeniem (04).jpg|thumb|ヤンゴンの路上果物屋台。]] | |||
[[File:2016 Rangun, Ulica Old Yay Tar Shay, Stoiska z jedzeniem (04).jpg|thumb| | ミャンマーには、主に熱帯原産の多種多様な果物がある。果物は一般的に軽食やデザートとして食べられる。ほとんどの果物は生で食べられるが、[[Archidendron pauciflorum/ja|ジェンコル]]など、茹でたり焼いたりして調理されるものもある。人気の果物には、[[banana/ja|バナナ]]、[[mango/ja|マンゴー]]、[[water melon/ja|スイカ]]、[[papaya/ja|パパイヤ]]、[[jujube/ja|ナツメ]]、アボカド、[[pomelo/ja|ザボン]]、[[guava/ja|グアバ]]などがある。その他、[[Bouea macrophylla/ja|マリアン・プラム]]、[[mangosteen/ja|マンゴスチン]]、[[sugar-apple/ja|バンレイシ]]、[[rambutan/ja|ランブータン]]、[[durian/ja|ドリアン]]、[[jackfruit/ja|ジャックフルーツ]]、[[lychee/ja|ライチ]]、[[pomegranate/ja|ザクロ]]などがある。青マンゴー、プラム、グアバなど一部の果物は、伝統的に熟す前に食べられ、しばしばチリパウダーと塩を混ぜて食べる。 | ||
ビルマの果物の砂糖漬けは''ヨー''({{lang|my|ယို}})と呼ばれ、単独の軽食としてもよく食べられる。一般的なものには、[[Common fig/ja|イチジク]]、[[jujube/ja|ナツメ]]、[[Bouea macrophylla/ja|マリアン・プラム]]、柑橘類、マンゴー、パイナップル、[[durian/ja|ドリアン]]から作られた果物の砂糖漬けがある。 | |||
ミャンマーでは300品種のマンゴーが栽培されており、''セインタロン''({{lang|my|စိန်တစ်လုံး}}、{{Lit|one diamond}})、''マ・チッ・ス''({{lang|my|မချစ်စု}})、''ミャー・チャウッ''({{lang|my|မြကျောက်}}、{{Lit|emerald stone}})などがある。ミャンマーでは13種のバナナが栽培されており、以下の品種がある。 | |||
* [[Red banana/ja|レッド]] – 現地では''シュウェニー''({{lang|my|ရွှေနီ}}、{{Lit|golden red}})と呼ばれる。 | |||
* [[Red banana| | * [[Dwarf Cavendish banana/ja|ドワーフ・キャベンディッシュ]] – 現地では''タウバット''({{lang|my|သီးမွှေး}}、{{Lit|fragrant fruit}})と呼ばれる。 | ||
* [[Dwarf Cavendish banana| | * マイソール – 現地では''ラカイン''({{lang|my|ရခိုင်}})と呼ばれ、甘くて丸い形をしている。 | ||
* | * [[Latundan banana/ja|ラトゥンダン]] – 現地では''タウバット''({{lang|my|ထောပတ်}}、{{Lit|butter}})と呼ばれる。 | ||
* [[Latundan banana| | |||
== 飲料{{Anchor|Beverages}} == | |||
== Beverages == | [[File:Estado Shan, varios 10.jpg|thumb|ミャンマー全土でよく見られる、飲み水を入れた粘土製の壺。旅行者や通行人が水分補給できるように置かれている。]] | ||
[[File:Estado Shan, varios 10.jpg|thumb| | 茶はミャンマーの国民的飲料であり、仏教と[[:en:Temperance (virtue)|節制]]に関するその見解の影響を反映している。茶はビルマの食文化の中心であり、レストランや喫茶店の両方で、客に無料で緑茶が提供されるのが慣例となっている。[[sugarcane juice/ja|サトウキビジュース]]や''[[Cendol/ja|モン・レ・ッソウン]]''({{lang|my|မုန့်လက်ဆောင်း}})など、果物と[[coconut milk/ja|ココナッツミルク]]で作られた様々な液体飲料も人気がある。[[palm wine/ja|ヤシ酒]]のような土着の発酵飲料も国中で見られる。伝統的なビルマの食事中には、飲み物が提供されることはめったになく、代わりに、通常の水分補給は、[[communal bowl/ja|共同の椀]]から供される軽いスープまたは[[consommé/ja|コンソメ]]である。 | ||
=== ビルマ茶 === | |||
[[File:Myanmar Tea House Food.jpg|thumb|ビルマの喫茶店で[[Burmese milk tea/ja|ビルマミルクティー]]と共に提供される軽食。]] | |||
[[File:Myanmar Tea House Food.jpg|thumb| | {{Main/ja|Laphet/ja|Burmese milk tea/ja}} | ||
{{Main|Laphet|Burmese milk tea}} | |||
[[green tea/ja|プレーン緑茶]]、''イェーヌェー・ジャン''({{lang|my|ရေနွေးကြမ်း}}、{{Lit|crude tea water}})は、ミャンマーで飲まれている一般的なお茶である。茶葉は伝統的に[[:en:Shan State|シャン州]]と[[:en:Kachin State|カチン州]]で栽培されている。濃く淹れた紅茶の葉に、[[condensed milk/ja|コンデンスミルク]]と[[evaporated milk/ja|エバミルク]]を好みの割合で加えて甘くした''ラペッ・イェー・チョー''(လက်ဖက်ရည်ချို)と呼ばれる[[Milk tea/ja|ミルクティー]]も人気がある。 | |||
=== アルコール === | |||
{{See also/ja|Beer in Myanmar/ja}} | |||
{{See also|Beer in Myanmar}} | [[File:Shweyin-aye.JPG|thumb|''[[Shwe yin aye/ja|シュウェインエイ]]''は人気があり爽やかなデザートである。]] | ||
[[File:Shweyin-aye.JPG|thumb|''[[Shwe yin aye]]'' | |||
[[toddy palm/ja|トディパーム]]の発酵した樹液から作られる[[palm wine/ja|ヤシ酒]]、''タン・イェー''({{lang|my|ထန်းရည်}})は、伝統的に[[:en:Upper Myanmar|上ビルマ]]の農村部で消費されている。[[:en:Kachin people|カチン族]]や[[:en:Shan people|シャン族]]を含む少数民族コミュニティも地元の[[moonshine/ja|密造酒]]を醸造している。いくつかの少数民族は、伝統的に米やもち米を使って{{Interlanguage link|khaung|lt=|my|ခေါင်ရည်|WD=}}({{lang|my|ခေါင်ရည်}})と呼ばれるアルコール飲料を醸造している。[[:en:Chin people|チン族]]の''カウウン''は、アワの種を使って醸造される。地元で醸造されているビールには、イラワディ、マンダレー、ミャンマー、タイガーなどがある。 | |||
[[ | |||
< | <span id="Food_establishments"></span> | ||
== Food establishments == | ==飲食店{{Anchor|Food establishments}}== | ||
=== レストラン === | |||
== | 伝統的なビルマ風カレーや料理を蒸しご飯と共に提供する店内飲食レストランは、''タミン・サイン''({{lang|my|ထမင်းဆိုင်}};{{Literal translation|rice shop}})と呼ばれる。伝統的なカレーショップでは、スープが無料で提供されるのが一般的で、これに漬物や生の野菜、チャツネ、様々な調味料が添えられる。 | ||
=== 喫茶店 === | |||
=== | [[File:Outdoor café, Yangon, Myanmar.jpg|thumb|ヤンゴンの屋外カフェ]] | ||
[[File:Outdoor café, Yangon, Myanmar.jpg|thumb| | イギリスのビルマ統治時代、[[:en:Burmese Indians|ビルマ系インド人]]が[[:en:Teahouse|喫茶店]]を国内に導入した。当初は''カカ・サイン''として知られていたが、後に''ラペッ・イェー・サイン''({{lang|my|လက်ဖက်ရည်ဆိုင်}})または''カフィー''(ကဖီး)へと発展した。後者の言葉はフランス語の「café」に由来する。ビルマの喫茶店文化は、植民地時代を通じてイギリス、インド、中国の影響が組み合わさって生まれたものである。喫茶店は国中で普及しており、共同体生活の重要な一部を形成している。通常、一日中営業しており、一部のビルマの喫茶店は地元住民、長距離ドライバー、旅行者など様々な客層に対応している。ビルマ人は通常、喫茶店に集まってミルクティーを飲み、豊富な種類の軽食や食事と共に楽しむ。 | ||
=== 屋台料理 === | |||
=== | [[File:Street food (5089664128).jpg|thumb|[[Burmese pork offal skewers/ja|豚内臓の串焼き]]を売る路上行商人。]] | ||
[[File:Street food (5089664128).jpg|thumb| | 屋台や行商人は、特に[[:en:Yangon|ヤンゴン]]のような主要都市において、ビルマの都市景観の特色となっている。[[Burmese salads/ja|ビルマ風サラダ]]、[[Mont (food)/ja|軽食]]、[[Burmese fritters/ja|フリッター]]は特に人気の屋台料理である。近年、一部の主要都市では屋台の取り締まりを強化している。2016年には、ヤンゴン市は市内の6,000軒の屋台に対し、主要幹線道路での食品販売を禁止し、市が設置した公式の夜市に移転させた。 | ||
''ニャー・ゼイ''({{lang|my|ညဈေး}})と呼ばれる[[:en:Night market|夜市]]は、多くのビルマの町や都市の特徴である。1878年にはすでに植民地の観察者が、ビルマの路上行商人が「夜のバザール」で果物、ケーキ、ラペッなどの珍味を販売していることに言及している。マンダレーの[[:en:Zegyo Market|ゼイギョー市場]]のような主要な昼間の市場の周辺の通りは、通常、夕方には臨時の夜市となる。 | |||
== 関連項目 == | == 関連項目 == |