Medical classification/ja: Difference between revisions
Created page with "命名法では、臨床概念ごとに個別のリストとコードがある。そのため、先の例では、頻脈がそれぞれ独自のコードを持つことになる。このことは、健康統計を作成する上で、命名法を扱いにくいものにしている。" Tags: Mobile edit Mobile web edit |
No edit summary |
||
(31 intermediate revisions by the same user not shown) | |||
Line 19: | Line 19: | ||
[[Medical terminology/ja|命名法]]では、臨床概念ごとに個別のリストとコードがある。そのため、先の例では、頻脈がそれぞれ独自のコードを持つことになる。このことは、健康統計を作成する上で、命名法を扱いにくいものにしている。 | [[Medical terminology/ja|命名法]]では、臨床概念ごとに個別のリストとコードがある。そのため、先の例では、頻脈がそれぞれ独自のコードを持つことになる。このことは、健康統計を作成する上で、命名法を扱いにくいものにしている。 | ||
医療に特化したコーディングシステムの種類には、以下のようなものがある: | |||
* [[Diagnosis code/ja|診断コード]] | |||
* [[Diagnosis code| | ** 病気、障害、および症状を決定するために使用される。 | ||
** | ** 罹患率と死亡率を測定するために使用できる。 | ||
** | ** 例:[[ICD-9-CM/ja|ICD-9-CM]]、[[ICD-10/ja|ICD-10]]、[[ICD-11/ja|ICD-11]] | ||
** | * [[Procedure code/ja|処置コード]] | ||
* [[Procedure code| | ** 医療専門家によって行われる特定の健康介入を識別するために使用される数字または英数字のコードである。 | ||
** | ** 例:[[Current Procedural Terminology/ja|CPT]]、[[HCPCS/ja|HCPCS]]、[[International Classification of Procedures in Medicine/ja|ICPM]]、[[International Classification of Health Interventions/ja|ICHI]]など。 | ||
** | * [[Pharmaceutical code/ja|医薬品コード]] | ||
* [[Pharmaceutical code]] | ** 医薬品を識別するために使用される。 | ||
** | ** 例:[[Anatomical Therapeutic Chemical Classification System/ja|ATC]]、[[National Drug Code/ja|NDC]]、[[ICD-11/ja|ICD-11]]など。 | ||
** | * [[Topographical code/ja|トポグラフィコード]] | ||
* [[Topographical code]] | ** 体内の特定の場所を示すコードである。 | ||
** | ** 例:[[ICD-0/ja|ICD-O]]、[[SNOMED/ja|SNOMED]]、[[ICD-11/ja|ICD-11]] | ||
** | |||
==WHO国際分類ファミリー== | |||
{{Anchor|WHO Family of International Classifications}} | |||
[[World Health Organization/ja|世界保健機関]](WHO)は、集団内および集団間、また経時的な[[health/ja|健康]]関連データの比較や、全国的に一貫性のあるデータの編集を容易にするために、国際的に承認されたいくつかの分類を維持している。この「国際分類ファミリー」(FIC)には、WHOが作成し[[:en:World Health Assembly|世界保健総会]]で承認された[[health/ja|健康]]の基本的なパラメーターに関する3つの主要(または参照)分類と、さらなる詳細を提供する多数の派生分類および関連分類が含まれる。これらの国際基準のいくつかは、各国で国内用に改訂・適応されている。 | |||
===参考分類=== | |||
[[International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems/ja|疾病及び関連保健問題の国際統計分類]](ICD) | |||
**[[ICD-10/ja|ICD-10]](第10次改訂版、WHOでは1994年から使用されている。) | |||
**[[ICD-10]] | **[[ICD-11/ja|ICD-11]] (第11回改訂版) | ||
**[[ICD-11]] | *[[International Classification of Functioning, Disability and Health/ja|機能・障害・健康の国際分類]](ICF) | ||
*[[International Classification of Functioning, Disability and Health]] | *[[International Classification of Health Interventions/ja|国際保健介入分類]] (ICHI) | ||
*[[International Classification of Health Interventions]] (ICHI) | |||
=== 派生分類 === | |||
=== | 派生分類は、WHOの参照分類(すなわち、ICDとICF)に基づいている。以下のようなものがある: | ||
* ''[[International Classification of Diseases for Oncology/ja|国際がん分類]]'' 第3版(ICD-O-3) | |||
* ''[[International Classification of Diseases for Oncology]]'' | * ''ICD-10による精神・行動障害の分類'' - この出版物はICD-10の{{rn|V}}章のみを扱っており、2つのバリエーションがある | ||
* '' | **''臨床的記述と診断ガイドライン'', ブルーブックとしても知られている。 | ||
**'' | **''研究のための診断基準'', グリーンブックとしても知られている。 | ||
**'' | *''国際疾病分類の歯科および口腔外科への応用'', 第3版 (ICD-DA) | ||
* '' | * ''神経学への国際疾病分類の適用''(ICD-10-NA) | ||
* '' | * [[EUROCAT (medicine)/ja|EUROCAT]]はICD-10章{{rn|XVII}}を拡張したもので、[[congenital disorders/ja|先天性疾患]]をカバーしている。 | ||
* [[EUROCAT (medicine)|EUROCAT]] | |||
====国内版==== | |||
=== | {{See also/ja|ICD-10/ja#National adoptions}} | ||
{{See also|ICD-10#National adoptions}} | いくつかの国では、WHO-FICの出版物を自国語に翻訳するだけでなく、独自のバージョンを作成している。これらの多くはICDに基づいている: | ||
*[[ICD-9-CM/ja|ICD-9-CM]]はICD-9の米国版であり、2015年9月まで使用された。2015年10月1日から、[[:en:Centers for Medicare and Medicaid Services|メディケア・メディケイド・サービスセンター]](CMMS)は医師に[[ICD-10-CM/ja|ICD-10-CM]]の使用を開始するための1年間の猶予期間を与えた。 | |||
*[[ICD-9-CM]] | *[[ICD-10-CM/ja|ICD-10-CM]]は米国の[[:en:Centers for Medicare and Medicaid Services|メディケア・メディケイドサービスセンター]](CMS)と[[:en:National Center for Health Statistics|全米保健統計センター]](NCHS)によって開発され、ICD-9-CMに代わって2015年10月から米国で使用されている。 | ||
*[[ICD-10-CM]] | *ICD-10-AMは1998年にオーストラリアの国立健康分類センター(National Centre for Classification in Health)によって発表され、その後多くの国で採用されている。 | ||
*ICD-10- | |||
=== 関連分類 === | |||
WHO-FICにおける関連分類とは、参照分類を部分的に、例えば特定のレベルにおいてのみ参照している分類である。以下のようなものがある: | |||
* [[International Classification of Primary Care/ja|プライマリ・ケアの国際分類]](ICPC)。 | |||
* [[International Classification of Primary Care]] | ** [[ICPC-2 PLUS/ja|ICPC-2 PLUS]] | ||
** [[ICPC-2 PLUS]] | * [[Anatomical Therapeutic Chemical Classification System/ja|解剖学的治療化学分類システム]] 1日の投与量を設定 (ATC/DDD) | ||
* [[Anatomical Therapeutic Chemical Classification System]] | * ''支援製品 - 分類と用語''(ISO{{nbsp}}9999:2022)。WHOは2003年にISO{{nbsp}}9999を関連分類として採用したが、[[:en:International Organization for Standardization|国際標準化機構]](ISO)は引き続きISO{{nbsp}}9999の維持に責任を負っている。 | ||
* '' | *''看護実践のための国際分類'' (ICNP) | ||
*'' | |||
===歴史的なFIC分類=== | |||
ICD-9以前のICDのバージョンはどこにも使われていない。[[ICD-9/ja|ICD-9]]は1977年に発行され、1994年にICD-10に取って代わられた。ICD-10の最後のバージョンは2019年に発行され、2022年1月1日にICD-11に置き換えられた。2022時点、194の加盟国のうち35カ国がICD-11を導入している。194の加盟国のうち35カ国がICDの最新版に移行している。 | |||
ICD | |||
[[International Classification of Procedures in Medicine/ja|国際医療処置分類]](ICPM)は[[Procedure code/ja|処置分類]]であり、1989年以降更新されておらず、[[International Classification of Health Interventions/ja|ICHI]]に置き換えられる予定である。ICPMの各国での適応には[[:en:OPS-301|OPS-301]]があり、これはドイツの公式な手技分類である。 | |||
[[International Classification of External Causes of Injury/ja|外的外傷の国際分類]] (ICECI)は2003年に最終更新され、[[ICD-11/ja|ICD-11]]の発展とともに維持されなくなった。ICECIの概念は拡張コードとしてICD-11の中で表現されている。 | |||
[[International Classification of External Causes of Injury]] (ICECI) | |||
==他の医学的分類== | |||
{{Anchor|Other medical classifications}} | |||
===診断=== | |||
== | {{main/ja|Diagnosis code/ja#Diagnostic coding systems}} | ||
{{main|Diagnosis code#Diagnostic coding systems}} | [[disease/ja|疾患]]、障害、症状と医学的兆候症状の診断を分類するカテゴリである。[[ICD/ja|ICD]]とその国別変種に加えて、以下のものがある: | ||
* ''[[Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders/ja|精神障害の診断と統計マニュアル]]''(DSM) | |||
* ''[[Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders]]'' | ** [[DSM-IV Codes/ja|DSM-IVコード]] | ||
** [[DSM-IV Codes]] | ** [[DSM-5/ja|DSM-5]] | ||
** [[DSM-5]] | * ''国際頭痛分類'' 第2版(ICHD-II) | ||
* '' | * [[International Classification of Sleep Disorders/ja|睡眠障害の国際分類]] (ICSD) | ||
* [[International Classification of Sleep Disorders]] (ICSD) | * [[Online Mendelian Inheritance in Man/ja|オンライン・メンデルの遺伝]], 遺伝子コードのデータベース | ||
* [[Online Mendelian Inheritance in Man]], | * [[Orchard Sports Injury and Illness Classification System (OSIICS)/ja|オーチャードスポーツ傷害・疾病分類システム(OSIICS)]] | ||
* [[Orchard Sports Injury and Illness Classification System (OSIICS)]] | * [[Read codes/ja|Read codes]] | ||
* [[Read codes]] | * [[SNOMED CT/ja|SNOMED CT]] | ||
* [[SNOMED CT]] | |||
===処置=== | |||
= | 処置分類のカテゴリーは、[[health care provider/ja|医療専門家]]によって行われる特定の健康介入を分類する。[[International Classification of Health Interventions/ja|ICHI]]と[[International Classification of Primary Care/ja|ICPC]]に加えて、以下のものがある: | ||
*[[:en:Australian Classification of Health Interventions|オーストラリア健康医療介入分類]](ACHI) | |||
*[[Australian Classification of Health Interventions]] | *[[:en:Canadian Classification of Health Interventions|カナダ健康介入分類]](CCI) | ||
*[[Canadian Classification of Health Interventions]] | *[[:en:Current Procedural Terminology/ja|現在の処置用語]] (CPT) | ||
*[[Current Procedural Terminology]] (CPT) | *[[Health Care Procedure Coding System/ja|医療処置コーディングシステム]] (HCPCS) | ||
*[[Health Care Procedure Coding System]] (HCPCS) | *[[ICD-10 Procedure Coding System/ja|ICD-10処置コーディング・システム]] (ICD-10-PCS) | ||
*[[ICD-10 Procedure Coding System]] (ICD-10-PCS) | *[[OPCS-4/ja|生殖医療における業種別分類]] (OPCS-4) | ||
*[[OPCS-4| | |||
===薬物=== | |||
薬物はしばしば薬物クラスに分類される。このような分類には以下のようなものがある: | |||
*[[RxNorm/ja|RxNorm]] | |||
*[[RxNorm]] | *[[Anatomical Therapeutic Chemical Classification System/ja|解剖学的治療化学分類システム]] | ||
*[[Anatomical Therapeutic Chemical Classification System]] | *医療参考用語(Medical Reference Terminology) | ||
*Medical Reference Terminology | *[[National Pharmaceutical Product Index/ja|全米医薬品生産インデックス]] | ||
*[[National Pharmaceutical Product Index]] | |||
====ナショナル・ドラッグ・ファイル-参考用語(NDF-RT)==== | |||
==== | |||
ナショナル・ドラッグ・ファイル-参考用語は[[:en:Veterans Health Administration|退役軍人健康管理局]](VHA)によって維持されている用語集である。薬物の概念をクラスに分類している。2018年3月までRxNormの一部であった。 | |||
====医薬品参照用語集(MED-RT)==== | |||
==== | 医薬品参照用語集(MED-RT)は、[[:ja:米国|米国]]の[[:en:Veterans Health Administration|退役軍人健康管理局]]が作成・管理している用語集である。2018年に、2005年から2017年に使用されていたNDF-RTに取って代わった。Med-RTはRxNormには含まれていないが、国立医学図書館(National Library of Medicine)の[[:en:UMLS Metathesaurus|UMLSメタシソーラス]]には含まれている。2017年以前はNDF-RTがRxNormに含まれていた。MED-RTの最初のリリースは2018年春である。 | ||
米国食品医薬品局は、2013年7月18日付および2018年7月25日付で更新されたMaPP(Manual of Policies and Procedures)7400.13において、薬物の添付文書における処方情報のハイライトのための確立された薬理学的分類(EPC)の選択にMED-RTを使用することを求めている。 各EPCテキストフレーズは、EPCコンセプトとして知られる用語に関連付けられている。 EPC コンセプトは、米国退役軍人省(Department of Veterans Affairs, VHA)の医薬品参考用語集(MED-RT)に由来する標準化された形式を使用している。 各 EPC 概念はまた、一意の標準化された英数字の識別子コードを持っており、概念の機械可読タ グとして使用される。 これらのコードにより、SPLの索引付けが可能となる。 なぜなら、EPC概念に使用される標準化された文言は、添付文書の読者にとって十分に明確でないと考えられるからである。各活性部分には、MOA、PE、CSの標準化された索引概念も付与されることがあり、これらは一意の標準化された英数字の識別子コードにもリンクされている。 MOA、PE、およびCSの標準化された索引概念は、特定の適応症に対する活性部位の治療効果に関連している場合もあれば、関連していない場合もあるが、それでも科学的に妥当で臨床的に意味のあるものでなければならない。 MOA、PE、およびCSの標準化指標概念が治療効果に関連することが確実に知られていない場合でも、それらは薬物相互作用を同定し、酵素阻害および酵素誘導のような適切かつ関連性のある考察に基づく部分の他の安全性評価を可能にするために有用な場合がある。 MOA、PE、CSの概念は、MED-RT階層の一部として標準化された形式で管理されている。https://www.fda.gov/media/86437/download | |||
2020 年 7 月付けの米国食品医薬品局(FDA)の試験データ技術適合性ガイド(Study Data Technical Conformance Guide)には、「6.5 薬理学的分類 6.5.1 医薬品参照用語 6.5.1.1 一般的な考慮事項 退役軍人省の医薬品参照用語(MED-RT)」は、試験(臨床または非臨床)で使用されるすべての治験薬の 薬理学的分類を特定するために使用されるべきである。この情報は、完全な TS が指示された場合、SDTM の TS ドメインで提供されるべきである。この情報は、TSPARMCD=PCLASのTSの1つまたは複数のレコードとして提供される べきである。薬理学的分類は、作用機序(MOA)、生理学的効果(PE)、化学構造(CS)という 1 つ以上の構成概念からなる複雑な概念である51 。スポンサーは、試験で使用される治験薬のすべての活性部位の確立された薬理学的分類を TS(完全な TS)に含めるべきである。FDAは、承認された部位の確立された薬理学的分類のリストを管理している52 。活性部位の確立された薬理学的分類が入手できない場合、スポン サーは適切なMOA、PE、及びCS用語について審査部門と協議すべきである。薬理学的分類が不明な未承認の治験薬活性部位の場合、PCLAS の記録を利用できないことがある。https://www.fda.gov/media/136460/download | |||
米国食品医薬品局は、FDAが規制する製品の安全性、有効性、および品質の評価をより適切に行えるようにするため、FDAが規制当局への申請で使用するデータ標準および用語の一覧を掲載したデータ標準カタログを発行している。 さらに、FDAは特定の標準や用語集を要求する法的および規制上の権限を有しており、これらはカタログで要求の開始日、必要に応じて要求の終了日、情報源とともに特定されている。カタログに記載されていない規格または用語を使用してデータを提出する場合は、事前に当局と協議する必要がある。カタログが特定の用途について複数の規格または用語の支持を表明している場合、スポンサーまたは申請者は使用する規格または用語を選択することができ、また必要に応じて審査部門と協議することができる。 FDAデータスタンダードカタログ第7.0版(03-15-2021)は、MED-RTが2004年5月6日から、2016年12月17日からNDA、ANDA、および特定のBLAについて、2017年12月17日から特定のINDについて、ホワイトハウスの統合ヘルス・インフォマティクス・イニシアチブ(Consolidated Health Informatics Initiative)によって要求された用語であることを様々な連邦官報告示で明記している。https://www.fda.gov/media/85137/download | |||
===医療機器=== | |||
=== | * [[:en:Global Medical Device Nomenclature|世界医療機器命名法]](GMDN)は、医療機器の標準的な国際命名法である。 | ||
* [[Global Medical Device Nomenclature]] | |||
===その他=== | |||
* [[Classification of Pharmaco-Therapeutic Referrals/ja|薬物治療推薦の分類]](CPR)。 | |||
* [[Classification of Pharmaco-Therapeutic Referrals]] | * [[LOINC/ja|論理観測識別子の名前とコード]] (LOINC)、臨床検査を識別するための標準。 | ||
* [[LOINC| | * [[MEDCIN/ja|MEDCIN]]、電子カルテ(EHR)システムでの使用を目的としたポイントオブケア用語集 | ||
* [[MEDCIN]] | * [[Medical Dictionary for Regulatory Activities/ja|規制活動用医学用語集]](MedDRA) | ||
* [[Medical Dictionary for Regulatory Activities]] | *[[Medical Subject Headings/ja|医学主題見出し]] (MeSH) | ||
* [[Medical Subject Headings]] (MeSH) | **[[List of MeSH codes/ja|MeSH コード一覧]] | ||
**[[List of MeSH codes]] | *[[Nursing Interventions Classification/ja|看護介入分類]] (NIC) | ||
* [[Nursing Interventions Classification]] (NIC) | * [[Nursing Outcomes Classification/ja|看護アウトカム分類]] (NOC) | ||
* [[Nursing Outcomes Classification]] (NOC) | *[[TIME-ITEM/ja|TIME-ITEM]], 医学教育におけるトピックのオントロジー | ||
* [[TIME-ITEM]], | * [[TNM staging system/ja|悪性腫瘍のTNM分類]] | ||
* [[TNM staging system| | * [[Unified Medical Language System/ja|統一医療言語システム]](UMLS) | ||
* [[Unified Medical Language System]] | * ビクトリア外来コーディングシステム(VACS)/クイーンズランド外来コーディングシステム(QACS), オーストラリア | ||
* | |||
==== 医学的な要素を持つ図書館分類 ==== | |||
=== | * [[:en:Dewey Decimal Classification|デューイ十進分類法]]と[[:en:Universal Decimal Classification|ユニバーサル十進分類法]](610~620項) | ||
* [[Dewey Decimal Classification]] | * [[National Library of Medicine classification/ja|国立医学図書館分類]] | ||
* [[National Library of Medicine classification]] | |||
==ICD、SNOMED、電子カルテ(EHR)== | |||
{{Anchor|ICD, SNOMED and Electronic Health Record (EHR)}} | |||
===SNOMED=== | ===SNOMED=== | ||
体系化された医学命名法(Systematized Nomenclature of Medicine)([[SNOMED/ja|SNOMED]])は、医療において最も広く認知されている命名法である。その最新版であるSNOMED臨床用語(SNOMED Clinical Terms)([[SNOMED CT/ja|SNOMED CT]])は、医療プロセスに関するデータの比較や集計に共通の参照点を提供する概念と関係のセットを提供することを目的としている。SNOMED CTはしばしば参照用用語集と表現される。SNOMED CT には、独自の意味を持ち、正式な論理に基づいた定義が階層に整理された、311,000 以上の有効な概念が含まれている。SNOMED CT は、アフィリエイト・ライセンスを持つ人なら誰でも、世界銀行が定義する 40 の低所得国、または適格な研究、人道的プロジェクト、慈善プロジェクトで使用することができる。SNOMED CT はコンピュータで管理できるように設計されており、複雑な関係概念である。 | |||
===ICD=== | ===ICD=== | ||
国際疾病分類([[ICD]])は、最も広く認知されている医学分類である。[[World Health Organization/ja|世界保健機関]]([[WHO/ja|WHO]])によって管理されており、その主な目的は罹患率と死亡率を報告するために疾病を分類することである。しかし、コード化されたデータはしばしば他の目的にも使用される;[[medical billing/ja|医療費請求]]などの償還業務を含む。ICDは階層構造を持っており、この文脈でのコーディングは、表現が単語を表すときに適用される用語である。診断と手技のコーディングは、基礎となる分類や他のコーディングガイドラインの規則に従ってコードセットからコードを割り当てることである。ICDの現行版である[[ICD-10/ja|ICD-10]]は1990年に[[WHO/ja|WHO]]によって承認された。WHOの加盟国は1994年から罹患率と死亡率の報告の両方にICD-10分類システムを使用し始めた。例外は米国で、1999年に死亡率の報告にのみICD-10を使い始め、罹患率の報告には[[ICD-9-CM/ja|ICD-9-CM]]を使い続けた。米国がICD-10を採用したのは2015年10月である。この遅れは、この期間に米国の罹患率データを他の国と比較することができなかったことを意味する。ICDの次のメジャーバージョンである[[ICD-11/ja|ICD-11]]は、2019年5月25日に第72回[[:en:World Health Assembly|世界保健総会]]で批准され、加盟国は2022年1月1日からICD-11コードを使用してデータを報告できるようになった。 | |||
[[ICD-11]] | [[ICD-11/ja|ICD-11]]は臨床用語と分類を統合した完全なデジタル製品であり、あらゆる詳細レベルでの文書化が可能である。ICD-11には、医薬品、化学物質、感染症、病理組織学、解剖学およびメカニズム、物体および動物、ならびに傷害または危害の原因を記述するためのその他の要素を含む用語体系である拡張コードが含まれている。 | ||
===比較=== | |||
[[SNOMED CT/ja|SNOMED CT]]と[[ICD/ja|ICD]]はもともと異なる目的のために設計されたものであり、それぞれは設計された目的のために使用されるべきである。SNOMED CTと[[ICD-11/ja|ICD-11]]は[[Electronic health record/ja|EHR]]の中核となる用語集として、専門分野や診療科を超えて一貫した方法で健康データを収集し、共有することを可能にする共通言語を提供している。SNOMEDは特定のユースケースを持たず、報告ではなく入力のためにデザインされた非常に詳細な用語集である。[[ICD-11/ja|ICD-11]]とSNOMEDは臨床に基づいており、患者のケアに必要なものは何でも文書化する。SNOMEDとは対照的に、ICD-11は完全な臨床ドキュメントを可能にする一方で、特定の[[:en:use case|ユースケース]]のために国際的に合意された統計的集計を可能にしている。ICD-11の基盤は、[[International Classification of Health Interventions/ja|WHOによる健康介入の分類 (ICHI)]]および[[International Classification of Functioning, Disability and Health/ja|機能、障害、健康に関するWHO分類 (ICF)]]とともに、WHOの解剖学、物質などのリストからも構成され、デジタル記録におけるロスレスな文書化のための完全なエコシステムであると同時に、多言語で自由に使える方法でデータ集計のための特定のユースケースに対応している。SNOMED CTとICDは、医療従事者が診療の過程で直接使用するものであり、さらにICDは、低技術環境では、診療エピソードの後のコーディングにも使用できる。SNOMED CT には複数の階層があるが、ICD-11 には単一の主要階層とそれに代わる複数の階層がある。SNOMED CT の概念は、ICD-11 の場合と同様に、属性によって論理的に定義される。 | |||
[[SNOMED CT]] | |||
===データマッピング=== | |||
== | [[SNOMED/ja|SNOMED]]と[[ICD/ja|ICD]]は連携できる。[[:en:National Library of Medicine|国立医学図書館]](NLM)はICD-9-CM、ICD-10-CM、ICD-10-PCS、およびその他の分類システムをSNOMEDにマッピングしている。データマッピングとは、2つの異なるデータモデル間の関係を特定するプロセスである。 | ||
[[SNOMED]] | |||
==獣医学医療コード== | |||
{{Anchor|Veterinary medical coding}} | |||
獣医医療コードには、[[:en:VeNom Coding Group|VeNom Coding Group]]、米国動物病院コード、および[[SNOMED CT/ja#Veterinary content|Veterinary Extension to SNOMED CT]] (VetSCT)が含まれる。 | |||
==こちらも参照== | ==こちらも参照== |
Latest revision as of 20:49, 28 February 2024
医学的分類は、臨床コーディングとして知られるプロセスにおいて、医学的な診断または処置の記述を標準化された統計コードに変換するために使用される。診断分類は、糖尿病や心臓病などの慢性疾患や、ノロウイルス、インフルエンザ、水虫などの感染症を含む、病気やその他の健康状態を追跡するために使用される診断コードを一覧表示する。手技分類には処置コードが記載されており、インターベンションのデータを取得するために使用される。これらの診断コードや手技コードは、医療、公衆衛生、医療情報学におけるさまざまな用途のために、医療提供者、政府の医療プログラム、民間の医療保険会社、労災保険会社、ソフトウェア開発者などによって使用される:
- 病気や治療行為の統計分析
- 診療報酬(例えば、診断関連群に基づく医療費請求における請求処理など)
- 知識ベース及び意思決定支援システム
- 伝染病またはパンデミック発生の直接監視
国別の基準や国際的な分類システムがある。
分類の種類
多くの異なる医学的分類が存在するが、大きく2つに分類される: 統計的分類と命名法
統計的分類は、類似した臨床概念をまとめ、カテゴリーにグループ化する。分類が大きくなりすぎないように、カテゴリーの数は制限されている。この例は、疾病および関連保健問題の国際統計分類(ICDとして知られている)で使用されている。ICD-10では、循環器系の疾患をIX章という1つの「章」に分類し、I00~I99のコードを扱っている。この章のコードの1つ(I47.1)には、コードタイトル(ルーブリック)「上室性頻拍」がある。しかし、ここに分類される臨床概念は他にもいくつかある。その中には、発作性心房頻拍、発作性接合部頻拍、耳介頻拍、結節性頻拍がある。
統計的分類のもう一つの特徴は、特定の分類に特定のカテゴリーがない「その他」や「不特定」の状態を表す残余カテゴリーが用意されていることである。
命名法では、臨床概念ごとに個別のリストとコードがある。そのため、先の例では、頻脈がそれぞれ独自のコードを持つことになる。このことは、健康統計を作成する上で、命名法を扱いにくいものにしている。
医療に特化したコーディングシステムの種類には、以下のようなものがある:
WHO国際分類ファミリー
世界保健機関(WHO)は、集団内および集団間、また経時的な健康関連データの比較や、全国的に一貫性のあるデータの編集を容易にするために、国際的に承認されたいくつかの分類を維持している。この「国際分類ファミリー」(FIC)には、WHOが作成し世界保健総会で承認された健康の基本的なパラメーターに関する3つの主要(または参照)分類と、さらなる詳細を提供する多数の派生分類および関連分類が含まれる。これらの国際基準のいくつかは、各国で国内用に改訂・適応されている。
参考分類
疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)
- 機能・障害・健康の国際分類(ICF)
- 国際保健介入分類 (ICHI)
派生分類
派生分類は、WHOの参照分類(すなわち、ICDとICF)に基づいている。以下のようなものがある:
- 国際がん分類 第3版(ICD-O-3)
- ICD-10による精神・行動障害の分類 - この出版物はICD-10のV章のみを扱っており、2つのバリエーションがある
- 臨床的記述と診断ガイドライン, ブルーブックとしても知られている。
- 研究のための診断基準, グリーンブックとしても知られている。
- 国際疾病分類の歯科および口腔外科への応用, 第3版 (ICD-DA)
- 神経学への国際疾病分類の適用(ICD-10-NA)
- EUROCATはICD-10章XVIIを拡張したもので、先天性疾患をカバーしている。
国内版
いくつかの国では、WHO-FICの出版物を自国語に翻訳するだけでなく、独自のバージョンを作成している。これらの多くはICDに基づいている:
- ICD-9-CMはICD-9の米国版であり、2015年9月まで使用された。2015年10月1日から、メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMMS)は医師にICD-10-CMの使用を開始するための1年間の猶予期間を与えた。
- ICD-10-CMは米国のメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)と全米保健統計センター(NCHS)によって開発され、ICD-9-CMに代わって2015年10月から米国で使用されている。
- ICD-10-AMは1998年にオーストラリアの国立健康分類センター(National Centre for Classification in Health)によって発表され、その後多くの国で採用されている。
関連分類
WHO-FICにおける関連分類とは、参照分類を部分的に、例えば特定のレベルにおいてのみ参照している分類である。以下のようなものがある:
- プライマリ・ケアの国際分類(ICPC)。
- 解剖学的治療化学分類システム 1日の投与量を設定 (ATC/DDD)
- 支援製品 - 分類と用語(ISO 9999:2022)。WHOは2003年にISO 9999を関連分類として採用したが、国際標準化機構(ISO)は引き続きISO 9999の維持に責任を負っている。
- 看護実践のための国際分類 (ICNP)
歴史的なFIC分類
ICD-9以前のICDのバージョンはどこにも使われていない。ICD-9は1977年に発行され、1994年にICD-10に取って代わられた。ICD-10の最後のバージョンは2019年に発行され、2022年1月1日にICD-11に置き換えられた。2022時点、194の加盟国のうち35カ国がICD-11を導入している。194の加盟国のうち35カ国がICDの最新版に移行している。
国際医療処置分類(ICPM)は処置分類であり、1989年以降更新されておらず、ICHIに置き換えられる予定である。ICPMの各国での適応にはOPS-301があり、これはドイツの公式な手技分類である。
外的外傷の国際分類 (ICECI)は2003年に最終更新され、ICD-11の発展とともに維持されなくなった。ICECIの概念は拡張コードとしてICD-11の中で表現されている。
他の医学的分類
診断
疾患、障害、症状と医学的兆候症状の診断を分類するカテゴリである。ICDとその国別変種に加えて、以下のものがある:
- 精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)
- 国際頭痛分類 第2版(ICHD-II)
- 睡眠障害の国際分類 (ICSD)
- オンライン・メンデルの遺伝, 遺伝子コードのデータベース
- オーチャードスポーツ傷害・疾病分類システム(OSIICS)
- Read codes
- SNOMED CT
処置
処置分類のカテゴリーは、医療専門家によって行われる特定の健康介入を分類する。ICHIとICPCに加えて、以下のものがある:
- オーストラリア健康医療介入分類(ACHI)
- カナダ健康介入分類(CCI)
- 現在の処置用語 (CPT)
- 医療処置コーディングシステム (HCPCS)
- ICD-10処置コーディング・システム (ICD-10-PCS)
- 生殖医療における業種別分類 (OPCS-4)
薬物
薬物はしばしば薬物クラスに分類される。このような分類には以下のようなものがある:
- RxNorm
- 解剖学的治療化学分類システム
- 医療参考用語(Medical Reference Terminology)
- 全米医薬品生産インデックス
ナショナル・ドラッグ・ファイル-参考用語(NDF-RT)
ナショナル・ドラッグ・ファイル-参考用語は退役軍人健康管理局(VHA)によって維持されている用語集である。薬物の概念をクラスに分類している。2018年3月までRxNormの一部であった。
医薬品参照用語集(MED-RT)
医薬品参照用語集(MED-RT)は、米国の退役軍人健康管理局が作成・管理している用語集である。2018年に、2005年から2017年に使用されていたNDF-RTに取って代わった。Med-RTはRxNormには含まれていないが、国立医学図書館(National Library of Medicine)のUMLSメタシソーラスには含まれている。2017年以前はNDF-RTがRxNormに含まれていた。MED-RTの最初のリリースは2018年春である。
米国食品医薬品局は、2013年7月18日付および2018年7月25日付で更新されたMaPP(Manual of Policies and Procedures)7400.13において、薬物の添付文書における処方情報のハイライトのための確立された薬理学的分類(EPC)の選択にMED-RTを使用することを求めている。 各EPCテキストフレーズは、EPCコンセプトとして知られる用語に関連付けられている。 EPC コンセプトは、米国退役軍人省(Department of Veterans Affairs, VHA)の医薬品参考用語集(MED-RT)に由来する標準化された形式を使用している。 各 EPC 概念はまた、一意の標準化された英数字の識別子コードを持っており、概念の機械可読タ グとして使用される。 これらのコードにより、SPLの索引付けが可能となる。 なぜなら、EPC概念に使用される標準化された文言は、添付文書の読者にとって十分に明確でないと考えられるからである。各活性部分には、MOA、PE、CSの標準化された索引概念も付与されることがあり、これらは一意の標準化された英数字の識別子コードにもリンクされている。 MOA、PE、およびCSの標準化された索引概念は、特定の適応症に対する活性部位の治療効果に関連している場合もあれば、関連していない場合もあるが、それでも科学的に妥当で臨床的に意味のあるものでなければならない。 MOA、PE、およびCSの標準化指標概念が治療効果に関連することが確実に知られていない場合でも、それらは薬物相互作用を同定し、酵素阻害および酵素誘導のような適切かつ関連性のある考察に基づく部分の他の安全性評価を可能にするために有用な場合がある。 MOA、PE、CSの概念は、MED-RT階層の一部として標準化された形式で管理されている。https://www.fda.gov/media/86437/download
2020 年 7 月付けの米国食品医薬品局(FDA)の試験データ技術適合性ガイド(Study Data Technical Conformance Guide)には、「6.5 薬理学的分類 6.5.1 医薬品参照用語 6.5.1.1 一般的な考慮事項 退役軍人省の医薬品参照用語(MED-RT)」は、試験(臨床または非臨床)で使用されるすべての治験薬の 薬理学的分類を特定するために使用されるべきである。この情報は、完全な TS が指示された場合、SDTM の TS ドメインで提供されるべきである。この情報は、TSPARMCD=PCLASのTSの1つまたは複数のレコードとして提供される べきである。薬理学的分類は、作用機序(MOA)、生理学的効果(PE)、化学構造(CS)という 1 つ以上の構成概念からなる複雑な概念である51 。スポンサーは、試験で使用される治験薬のすべての活性部位の確立された薬理学的分類を TS(完全な TS)に含めるべきである。FDAは、承認された部位の確立された薬理学的分類のリストを管理している52 。活性部位の確立された薬理学的分類が入手できない場合、スポン サーは適切なMOA、PE、及びCS用語について審査部門と協議すべきである。薬理学的分類が不明な未承認の治験薬活性部位の場合、PCLAS の記録を利用できないことがある。https://www.fda.gov/media/136460/download
米国食品医薬品局は、FDAが規制する製品の安全性、有効性、および品質の評価をより適切に行えるようにするため、FDAが規制当局への申請で使用するデータ標準および用語の一覧を掲載したデータ標準カタログを発行している。 さらに、FDAは特定の標準や用語集を要求する法的および規制上の権限を有しており、これらはカタログで要求の開始日、必要に応じて要求の終了日、情報源とともに特定されている。カタログに記載されていない規格または用語を使用してデータを提出する場合は、事前に当局と協議する必要がある。カタログが特定の用途について複数の規格または用語の支持を表明している場合、スポンサーまたは申請者は使用する規格または用語を選択することができ、また必要に応じて審査部門と協議することができる。 FDAデータスタンダードカタログ第7.0版(03-15-2021)は、MED-RTが2004年5月6日から、2016年12月17日からNDA、ANDA、および特定のBLAについて、2017年12月17日から特定のINDについて、ホワイトハウスの統合ヘルス・インフォマティクス・イニシアチブ(Consolidated Health Informatics Initiative)によって要求された用語であることを様々な連邦官報告示で明記している。https://www.fda.gov/media/85137/download
医療機器
- 世界医療機器命名法(GMDN)は、医療機器の標準的な国際命名法である。
その他
- 薬物治療推薦の分類(CPR)。
- 論理観測識別子の名前とコード (LOINC)、臨床検査を識別するための標準。
- MEDCIN、電子カルテ(EHR)システムでの使用を目的としたポイントオブケア用語集
- 規制活動用医学用語集(MedDRA)
- 医学主題見出し (MeSH)
- 看護介入分類 (NIC)
- 看護アウトカム分類 (NOC)
- TIME-ITEM, 医学教育におけるトピックのオントロジー
- 悪性腫瘍のTNM分類
- 統一医療言語システム(UMLS)
- ビクトリア外来コーディングシステム(VACS)/クイーンズランド外来コーディングシステム(QACS), オーストラリア
医学的な要素を持つ図書館分類
- デューイ十進分類法とユニバーサル十進分類法(610~620項)
- 国立医学図書館分類
ICD、SNOMED、電子カルテ(EHR)
SNOMED
体系化された医学命名法(Systematized Nomenclature of Medicine)(SNOMED)は、医療において最も広く認知されている命名法である。その最新版であるSNOMED臨床用語(SNOMED Clinical Terms)(SNOMED CT)は、医療プロセスに関するデータの比較や集計に共通の参照点を提供する概念と関係のセットを提供することを目的としている。SNOMED CTはしばしば参照用用語集と表現される。SNOMED CT には、独自の意味を持ち、正式な論理に基づいた定義が階層に整理された、311,000 以上の有効な概念が含まれている。SNOMED CT は、アフィリエイト・ライセンスを持つ人なら誰でも、世界銀行が定義する 40 の低所得国、または適格な研究、人道的プロジェクト、慈善プロジェクトで使用することができる。SNOMED CT はコンピュータで管理できるように設計されており、複雑な関係概念である。
ICD
国際疾病分類(ICD)は、最も広く認知されている医学分類である。世界保健機関(WHO)によって管理されており、その主な目的は罹患率と死亡率を報告するために疾病を分類することである。しかし、コード化されたデータはしばしば他の目的にも使用される;医療費請求などの償還業務を含む。ICDは階層構造を持っており、この文脈でのコーディングは、表現が単語を表すときに適用される用語である。診断と手技のコーディングは、基礎となる分類や他のコーディングガイドラインの規則に従ってコードセットからコードを割り当てることである。ICDの現行版であるICD-10は1990年にWHOによって承認された。WHOの加盟国は1994年から罹患率と死亡率の報告の両方にICD-10分類システムを使用し始めた。例外は米国で、1999年に死亡率の報告にのみICD-10を使い始め、罹患率の報告にはICD-9-CMを使い続けた。米国がICD-10を採用したのは2015年10月である。この遅れは、この期間に米国の罹患率データを他の国と比較することができなかったことを意味する。ICDの次のメジャーバージョンであるICD-11は、2019年5月25日に第72回世界保健総会で批准され、加盟国は2022年1月1日からICD-11コードを使用してデータを報告できるようになった。 ICD-11は臨床用語と分類を統合した完全なデジタル製品であり、あらゆる詳細レベルでの文書化が可能である。ICD-11には、医薬品、化学物質、感染症、病理組織学、解剖学およびメカニズム、物体および動物、ならびに傷害または危害の原因を記述するためのその他の要素を含む用語体系である拡張コードが含まれている。
比較
SNOMED CTとICDはもともと異なる目的のために設計されたものであり、それぞれは設計された目的のために使用されるべきである。SNOMED CTとICD-11はEHRの中核となる用語集として、専門分野や診療科を超えて一貫した方法で健康データを収集し、共有することを可能にする共通言語を提供している。SNOMEDは特定のユースケースを持たず、報告ではなく入力のためにデザインされた非常に詳細な用語集である。ICD-11とSNOMEDは臨床に基づいており、患者のケアに必要なものは何でも文書化する。SNOMEDとは対照的に、ICD-11は完全な臨床ドキュメントを可能にする一方で、特定のユースケースのために国際的に合意された統計的集計を可能にしている。ICD-11の基盤は、WHOによる健康介入の分類 (ICHI)および機能、障害、健康に関するWHO分類 (ICF)とともに、WHOの解剖学、物質などのリストからも構成され、デジタル記録におけるロスレスな文書化のための完全なエコシステムであると同時に、多言語で自由に使える方法でデータ集計のための特定のユースケースに対応している。SNOMED CTとICDは、医療従事者が診療の過程で直接使用するものであり、さらにICDは、低技術環境では、診療エピソードの後のコーディングにも使用できる。SNOMED CT には複数の階層があるが、ICD-11 には単一の主要階層とそれに代わる複数の階層がある。SNOMED CT の概念は、ICD-11 の場合と同様に、属性によって論理的に定義される。
データマッピング
SNOMEDとICDは連携できる。国立医学図書館(NLM)はICD-9-CM、ICD-10-CM、ICD-10-PCS、およびその他の分類システムをSNOMEDにマッピングしている。データマッピングとは、2つの異なるデータモデル間の関係を特定するプロセスである。
獣医学医療コード
獣医医療コードには、VeNom Coding Group、米国動物病院コード、およびVeterinary Extension to SNOMED CT (VetSCT)が含まれる。
こちらも参照
- Acronyms in healthcare/ja
- Ambulatory Payment Classification/ja, 米国の外来患者向け請求システム
- Biological database/ja
- Classification of mental disorders/ja
- Clinical coder/ja
- German Institute for Medical Documentation and Information/ja
- Health information management/ja
- Health informatics/ja
- 医療情報システムのための人材
- List of international common standards/ja
- Medical dictionary/ja
- 北米看護診断協会 (職業団体)
- Nosology/ja
- Pathology Messaging Implementation Project/ja
外部リンク
