亜鉛欠乏症は作物植物における最も一般的な微量栄養素欠乏症のようである。亜鉛欠乏土壌は、トルコとインドの約半分、中国の3分の1、西オーストラリアのほとんどの農地で耕作されている。これらの地域では、亜鉛施肥に対する実質的な反応が報告されている。亜鉛が欠乏した土壌で生育する植物は、病気にかかりやすくなる。亜鉛は主に岩石の風化によって土壌に添加されるが、化石燃料の燃焼、鉱山廃棄物、リン酸肥料、農薬(リン化亜鉛)、石灰石、糞尿、下水汚泥、亜鉛メッキ表面の粒子などによっても、人間が亜鉛を添加している。過剰な亜鉛は植物に有毒であるが、亜鉛の毒性ははるかに少ない。