Translations:Potassium/19/ja
カリウムの同位体は25種類知られているが、そのうち3種類は天然に存在する: 39
K(93.3%)、40
K(0.0117%)、41
K(6.7%)(モル分率)である。天然に存在する40
Kの半減期は1.250×109年である。電子捕獲または陽電子放出(11.2%)によって安定な40
Arに崩壊するか、ベータ崩壊(88.8%)によって安定な40
Caに崩壊する。40
Kから40
Arへの崩壊は、岩石の年代測定の一般的な方法の基礎となっている。従来のK-Ar年代測定法は、岩石が形成された時点ではアルゴンを含んでおらず、その後の放射性アルゴン(40
Ar)はすべて定量的に保持されていたという仮定に依存している。鉱物の年代測定は、カリウムの濃度と蓄積された放射性40
Arの量を測定することによって行われる。年代測定に最適な鉱物には、黒雲母、白雲母、変成角閃石、火山性の長石などがある。:火山流や浅い貫入岩の全岩試料も、変化していなければ年代測定が可能である。年代測定とは別に、カリウム同位体は風化の研究や、カリウムが地球上の生命に必要な大栄養素であることから、栄養塩循環の研究にトレーサーとして用いられてきた。