Translations:Effects of climate change on livestock/32/ja
馬類
2019年時点で、世界には約1,700万頭の馬が存在する。成馬の健康な体温は37.5 and 38.5 °C (99.5 and 101.3 °F)の範囲であり、環境温度が5 and 25 °C (41 and 77 °F)の間である限りこの体温を維持できる。しかし、激しい運動は中核体温を1 °C (1.8 °F)/分上昇させる。これは馬の筋肉で使用されるエネルギーの80%が熱として放出されるためである。ウシや霊長類とともに、馬類は発汗を体温調節の主要な方法として使用する数少ない動物群の1つである。実際、発汗は熱損失の最大70%を占める可能性があり、馬は同程度に激しい身体活動を行う人間の3倍発汗する。人間とは異なり、この汗はエクリン腺ではなくアポクリン腺によって産生される。暑い条件下では、3時間の中等度強度の運動中に馬は30〜35リットルの水分と100グラムのナトリウム、198グラムの塩化物、45グラムのカリウムを失う可能性がある。人間との別の違いは、馬の汗が高張性であり、ラテリンと呼ばれるタンパク質を含んでいることである。これにより汗が体全体により容易に広がり、滴り落ちるのではなく泡立つことが可能になる。これらの適応は、体表面積対質量比が低いために馬が受動的に熱を放射することが困難であることを部分的に補償している。しかし、非常に暑いまたは湿潤な条件への長期間の曝露は、無汗症、熱射病、または脳損傷などの結果を招き、冷水の適用などの措置が講じられなければ死に至る可能性がある。さらに、馬の輸送に関連する事故の約10%が熱ストレスに起因している。これらの問題は将来悪化することが予想される。