黒胡椒は、高価ではあったものの、ローマ帝国でよく知られ広く普及した調味料であった。アピキウスの『料理書』(3世紀の料理書で、おそらく少なくとも部分的に1世紀の書物に基づいている)には、レシピの大部分にコショウが含まれている。エドワード・ギボンは、『ローマ帝国衰亡史』の中で、コショウは「最も高価なローマ料理の好ましい材料」であったと記している。