Translations:Bacillus subtilis/14/ja

枯草菌は細菌の染色体複製の研究に用いられるモデル生物である。単一環状染色体の複製は、一つの遺伝子座である起点(oriC)で始まる。) 複製は双方向に進行し、2つの複製フォークが染色体に沿って時計回りと反時計回りに進行する。染色体の複製は、フォークが染色体地図上で原点と反対側に位置する終端領域に達すると完了する。終端領域には、複製停止を促すいくつかの短いDNA配列(Ter部位)がある。特定のタンパク質がDNA複製のすべてのステップを仲介する。枯草菌大腸菌の染色体DNA複製に関与するタンパク質を比較すると、類似点と相違点が明らかになる。複製の開始、伸長、終結を促進する基本的な構成要素はよく保存されているが、いくつかの重要な違いが見られる(例えば、一方の細菌にはもう一方の細菌に必須なタンパク質が欠けているなど)。これらの違いは、様々な細菌種がゲノムの複製を行うために採用してきた機構や戦略の多様性を強調している。